統合失調症に硫化水素が影響しているってホント?

薬・副作用について

こんにちは、ウッチーです。

少し前の話になるのですが、2019年10月28日のニュースで、こんなものがありました。

「硫化水素の産生過剰が統合失調症に影響」

結論からお話しすると、

「脳内の硫化水素が増えると、統合失調症のリスクになる」

のようです。

といっても、結構難しい話ですよね?

ウッチーはそんなに頭がよくないので、こんな話をされてもイマイチ、ピンときません。

しかしながら、統合失調症に関する情報なので、僕なりにまとめて記事にしてみました。

この記事が、統合失調症で苦しむ方の参考になれば幸いです。

□そもそも硫化水素って何?

「硫化水素」というと強い臭気のある「毒ガス」

これがウッチーの持っている硫化水素の知識です。

ですが、実はこの硫化水素、僕たちの体の中にも存在しているんです。

そもそも、硫化水素は、光化学スモッグや酸性雨などを引き起こす大気汚染物質の1つ。

ただ、体の中では少し役割変わっていて、殺菌、血管の拡張などの作用があるようです。

ウッチーも「硫化水素」「統合失調症」で調べて初めて知りました。

また、体内の組織を、酸化ストレスから守る働きもあると報告されています。

つまり、毒ガスだと思っていた硫化水素は、意外と体の中で役になっているのです。

この基本的な知識を踏まえ、次のニュースを見ていきましょう。

□硫化水素の過剰生産が統合失調症に影響?

2019年10月28日にこんなニュースが飛び込んできました。

それが、

「硫化水素の産生過剰が統合失調症に影響」

というニュースです。

これは、理化学研究所という、日本の有名な研究機関が発表したニュースとなっています。

理化学研究所によると、次のように説明しています。

脳内の硫化水素の産生過剰が統合失調症の病理に関係していることを発見しました。

本研究成果は、硫化水素というシグナル分子を標的とした、統合失調症に対する新たな創薬の切り口になると期待できます。

参考ホームページ:理化学研究所

このニュースは、どうやらマウスを使った実験で、脳内の硫化水素の過剰生産が、統合失調症に影響しているのではないか? と突き止めています。

簡単に説明すると、この実験から硫化水素が脳内で過剰生産されると、統合失調症発症のリスクにつながるということです。

実は、統合失調症の原因は、よくわかっていない点が多くなっています。

統合失調症の原因に関してはコチラの記事をチェック!

ですが、基本的に統合失調症は、脳内の神経発達に何らかの障害が起きて発生するのでは? と言われているのです。

これを「統合失調症の神経発達障害仮説」と呼びます。

そんな中、今回の実験が行われ、上記の仮説にプラスして、統合失調症に根本的に関与するかもしれない生体反応を発見したわけです。

□今回の実験で何が変わるの?

「脳内の硫化水素の過剰生産が統合失調症のリスクになる」

これが、マウスを使った実験により明らかになりました。

しかしながら、「だからどうなるの?」というのが正直な見解です。

理化学研究所は、次のように発表しています。

今回の研究結果から、硫化水素産生酵素の阻害剤を開発すれば、一部の統合失調症の症状改善に有効となる可能性が考えられます。

また、今回サルファイドストレスと命名した現象のメカニズムをより詳細に探求していくことによって、さらなる新たな創薬の切り口が見えてくる可能性が期待できます。

参考ホームページ:理化学研究所
サルファイドストレスとは?

「サルファイドストレス」というのは、理化学研究所が今回の実験を踏まえて命名した新しい単語です。

統合失調症の患者の脳内は、硫化水素を産生させる遺伝子が、普通の人よりも多いとされています。

そして、このことから、統合失調症の患者は、硫化水素の産生が、非常に高い度合で進んでいることがわかるのです。

また、この硫化水素の産生が高い状態のことを、「サルファイドストレス」と呼んでいます。

今回の実験は、脳内で硫化水素が生産されるのを防ぐことができれば、統合失調症の発症のリスクを抑えられる可能性があるとしています。

統合失調症のお薬の多くは、神経伝達物質をブロックする働きがあります。

これは、統合失調症の症状の多くが、脳と密接に関係していると考えられているためです。

統合失調症の原因は主に、脳内で情報を伝える神経伝達物質のバランスが崩れるためと言われています。

そして、この神経伝達物質の働きを整えるために、抗精神病薬があります。

ですが、統合失調症のお薬は副作用が出てしまう可能性が大きいのです。

そのため、副作用が嫌で、お薬を飲むのを止めてしまう方もいらっしゃいます。

ウッチー自身、過去副作用が嫌で、薬を勝手に止めて症状が再発した苦い経験があります。

故に、統合失調症のお薬はしっかりと飲まないといけないのです。

統合失調症のお薬に関する記事はコチラもチェック!

そんな中、今回の実験で、新しい切り口からの治療薬の可能性が見出されました。

簡単に言うと、神経伝達物質をブロックするのではなく、硫化水素の生産を抑える薬を開発すれば、治療に効果があるかもしれないということです。

このような薬は、今のところ登場していないので、新薬の新たな可能性として注目されています。

もしかすると、近い将来副作用のない、統合失調症のお薬が登場するかもしれません。

それだけ、大きな一歩になった実験だったと言えます。

□「統合失調症」と「硫化水素」に関する実験を聞いたウッチーの意見

「硫化水素の過剰生産が、統合失調症のリスクを上げる可能性がある」

このニュースを聞き、ウッチーはとても興味を覚えました。

特に、新薬の開発に大きな期待がかかっているというところがポイントです。

僕も統合失調症になってから、色々薬を試してきました。

お薬は非常に大切ですが、多くの問題も抱えます。

例えば、

  • 太ってしまう
  • 身体が勝手に動く
  • だるくなったりねむくなったりする

このような副作用があるのです。

ウッチー自身、副作用にはかなり悩まされてきました。

現在、薬が安定しているため、副作用が出ていませんが、副作用はちょっとした原因で出やすくなっています。

ですから、統合失調症のお薬を飲み、副作用で困る方の気持ちはよくわかります。

副作用に関する記事はコチラもチェック!

そんな中、今回理化学研究所が発表した実験結果は、統合失調症のお薬に大きな希望を与えたと言えるでしょう。

従来の、神経伝達物質をブロックするお薬ではなく、硫化水素の生産を抑えるお薬を生み出す。

こうすることで、もしかすると、もっと効果的に統合失調症を治療できるかもしれないのです。

ウッチーも統合失調症のお薬に関しては色々調べました。

しかしながら、統合失調症の新薬の開発は、息詰まっているのが現状です。

その理由は、統合失調症がどのような原因で発症するのか、いまいちわからないから。

この状況を打破するためには、より根本的な病気の原因のメカニズムを知ることが重要です。

ですので、今回の実験は、統合失調症の原因や治療に関して、大きな一歩になったのではないかと思われます。

あくまでもマウスを使った実験段階の話ですが、今後の発展に大きな期待を寄せられます。

僕自身、このニュースを聞き、もっと統合失調症のメカニズムがわかればいいなと、感じました。

□統合失調症という病の新たな切り口として期待しよう

今回は、理化学研究所が発表した、

「硫化水素の産生過剰が統合失調症に影響」

というニュースを中心に、ウッチーなりに調べて記事にしました。

「統合失調症」「硫化水素」

この2つは、実は強い関係性で結ばれているのではないかと、実験は説明しています。

また、今回の実験を踏まえて、新薬の開発にも大きな期待が寄せられます。

統合失調症のお薬は、副作用が大きく、ストレスにもなるので、新しい薬の登場は、きっと多くの患者を助けるでしょう。

ウッチーが今回のニュースを取り上げたのには大きな理由があります。

それはやはり、

「統合失調症の原因を突き止め、新薬の開発に期待がかかる」

これに尽きます。

そして、もっとこのニュースを多くの当事者に知ってもらいたかったので、僕なりに調べて、1つの記事にしました。

実験の論文は、難しい言葉ばかりなので、ウッチーの知識では読み解くのが難しかったです。

それでも、今回の実験が持つ意味を、説明できたのではないかと思っています。

この記事が、統合失調症で苦しむ方の参考になれば幸いです。

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