こんにちは、ウッチーです。
「そもそも統合失調症ってどんな病気なの?」
全く知識のない方は、そんな風に思うかもしれません。
結論からお話しすると、統合失調症とは……。
「幻聴、幻視、妄想が生じる精神の病気」
になります。
もちろん、統合失調症は、これだけの症状ではありません。
そこで今回は、統合失調症の当事者であるウッチーが、「統合失調症」についてわかりやすく解説していきます。
この記事が、統合失調症とはどんな病気なのか調べている方の参考になれば幸いです。
□そもそも統合失調症とはどんな病気?
意外と知られていないかもしれませんが、統合失調症はありふれた病気です。
「100人に1人は罹患する病」
ですので、決して珍しい病気ではないのです。
ただ、統合失調症について一般の人が知っているかと言うと、そうではありません。
一般の方は、統合失調症という名前を聞いたことがあるくらいで、それがどんな病気なのか知らないケースが多いです。
ウッチーも自分が統合失調症になるまで、この病気について、まるで知識がありませんでした。
そこで、まずは統合失調症がどんな病気なのか知りましょう。
統合失調症とは、
「幻聴、幻覚、妄想という症状が出る精神疾患」
です。
ウッチー自身、幻聴や幻覚に苦しみ、またありえない妄想を膨らませ、日々怯えて暮らしていました。
また、統合失調症になると、社会機能が衰えます。
つまり、人々と交流しながら、社会生活を送る力が低下するのです。
よって、統合失調症になると、どうしても社会から少し離れた場所で過ごすようになります。
僕も、療養中は自宅で過ごしていました。
家族や医師との交流はあるのですが、基本的に孤独だったのです。
それ故に、このままでいいのだろうか? と、常に疑心暗鬼でした。
そんな僕ですが、現在は一人暮らしをするまでに回復しています。
この病気は、基本的にお薬を服薬すれば確実によくなるのです。
その昔、統合失調症は「精神分裂症」と言われ、不治の病と恐れられてしました。
しかしながら、現在は医学の進歩によって、日常生活が送れるくらいに回復します。
ですので、その点は安心していいでしょう。
これを踏まえて、もう少し統合失調症を詳しく見ていきましょう。
□統合失調症には主に4つの段階がある
統合失調症には、主に4つの段階があると言われています。
これから、その4つの段階をそれぞれ紹介していくので確認しましょう。
- 前兆期
- 急性期
- 休息期
- 回復期
この4つです。
基本的に統合失調症は、前兆期から始まって回復期まで続く病気です。
それでは、この4つをウッチーなりに解説していきます。
発症の前触れ? 前兆期を知ろう
統合失調症には「前兆期」というステージがあります。
これは、まだ統合失調症の本格的な症状が出るわけではないのですが、不調が出てきます。
例えば、
- 眠れなくなる
- 物音に敏感になる
- とにかく焦る
このような症状が出てきます。
ウッチーの場合も、似たような症状がありました。
当時、僕は洋服店で働いていました。
そのお店は、お客さんが来店するとベルでお知らせするのですが、その音に過敏に反応するようになったのです。
また、眠りが浅くなり、食事も上手く摂れなくなりました。
それと同時に、このままでいいのだろうか? という、奇妙な焦りがあったのです。
前兆期は人によっても長さが違いますが、ウッチーは短かったです。
多分1~2カ月くらいだったと思います。
その後、本格的な症状が出るのです。
幻覚・幻聴・妄想に苦しむ 急性期とは?
前兆期の後に出てくるのが、「急性期」というステージです。
ここで、ようやく統合失調症の代表的な症状が出るようになります。
例えば、
- 幻聴
- 幻覚
- 妄想
などです。
つまり、聞こえないはずの声を聴き、見えるはずのない何かを見て、ありえない妄想をするのです。
この状態を、別名「陽性症状」とも言います。
統合失調症の症状の中でも、かなり消耗する時期なので、当事者はとても怯えて過ごします。
ウッチーの場合、女の人の声で自分の行動を逐一読み上げられ、さらに聞こえるはずのないベルの音を聞き始めました。
また、不思議な幻覚も見たのです。
ツルハシをもった人が電柱を登っていったり、ドアノブがカセットコンロの点火スイッチに見えてしまったりして、ドアが開けられなくなりました。
もちろん、妄想もありました。
当時住んでいたアパートの隣の住民が、自分を監視していて、町内の人にバラしまくっているという、変な妄想をしていました。
その結果、隣に住んでいる方を尾行して、かなり迷惑をかけてしまったのです。
急性期は、特に緊張や不安が強くなり、頭の中が混乱します。
それに合わせて、周りとのコミュニケーションが取れなくなるのです。
ウッチーは当時洋服店で働いていました。
そして、職場でおかしな行動を取るようになり、上司に精神科に行くように勧められたのです。
僕の場合、この急性期と、次に紹介する休息期を1年ほど放置してしまいました。
但し、放置しても、統合失調症はよくなりません。
統合失調症を放っておくとどうなるかは、コチラの記事で詳しく解説しています↓
感情がなくなる? 休息期はこんな症状
急性期が続くと、その反動で、何もやる気がなくなる時期がやってきます。
それを、「休息期」と呼んでいます。
また、別名「陰性症状」ともいうので覚えておいてください。
基本的に、お薬を服薬するようになり、急性期の陽性症状が出なくなると、現れる症状です。
しかし、放っておいても、休息期は出ることがあります。
ウッチーの場合、症状が出てから1年ほど放置していましたが、その間に急性期と休息期を繰り返していたのです。
簡単に言うと、急性期で苦しむと、その反動で何もできなくなる休息期が出て、またしばらくすると、幻聴や幻覚に苦しめられる……。それを繰り返すのです。
休息期は、基本的に何もやる気が起きません。
とにかく無気力になり、寝てばかりいます。
寝てばかりいるのは、統合失調症の症状の1つです。
詳しくはコチラの記事を参考にしてみて下さい↓
ウッチーの場合、入院中や退院してからの療養中でこの休息期が出ました。
感情がなくなり、ぼんやりと過ごしていました。
やる気が起きず、引きこもっていたのです。
また、この時期は物凄く不安定なので、ウッチーのように再び急性期の症状が出る場合もあります。
この休息期は結構長く、ウッチーの場合2年ほど、急性期と休息期を繰り返していました。
しかし、それでも根気強くお薬を飲んでいれば確実によくなります。
ですから、治療に専念するようにして、しっかりとお薬を飲みましょう
お薬の重要性は、コチラの記事で詳しく解説しています↓
症状が治まる 回復期を知ろう
前兆期、急性期、休息期、この3つのステージを終えると、今度は「回復期」に入ります。
これは、簡単に言うと、統合失調症の症状が出なくなり、安定しつつある状態です。
休息期の無気力な状態から脱し、動けるようになります。
しかし、焦りやすい時期でもあるのです。
また、同時に認知機能が低下し、人の言っていることが理解できなかったり、社会性が低下し、コミュニケーションが上手く取れなくなったりします。
ウッチーの場合、とにかく働いていない焦りが強かったです。
その結果、無理して就職活動を始めてハローワークに行ってしまいました。
ただ、そこで驚いたのは、スタッフに話がまるで理解できなかったことです。
その結果、僕は激しく落胆し、自信を喪失してしまいました。
この時期は統合失調症の症状がなくなり、回復し始めていきます。
しかしながら、苦しい急性期、休息期などにより、認知機能が衰えているのです。
よって、ここで無理をして就職活動をしても、上手くいきません。
この病気は、ゆっくりと回復していきます。
そして、回復のスピードに合わせた居場所を見つける必要があるのです。
回復期になったウッチーは、医師の勧めもあり「デイケア」に行きます。
デイケアとは、精神疾患抱えた方に向けた、日帰りのリハビリテーション施設です。
詳しくはコチラの記事で解説しているので、あわせて参考にしてみて下さい↓
ウッチーは大体6カ月ほど、デイケアで過ごし、回復期の治療を送っていました。
繰り返しになりますが、この病気はゆっくりとした回復しません。
ですから「年単位」の治療を肝に銘じると、焦りもなくなりいいと思います。
ここまで、統合失調症の4つのステージである、
- 前兆期
- 急性期
- 休息期
- 回復期
この4つをそれぞれ解説してきました。
人によって、急性期が長い場合があったり、逆に休息器が長かったりするケースがあります。
主に、ウッチーの例を中心に出して紹介してきたので、きっと何かの参考になるはずです。
とりあえず、ここまで回復してきたウッチーが言えるのは、
「焦りは禁物」
ということです。
焦っても病気はよくなりません。
じっくりと構え、地道に治療していきましょう。
□統合失調症の患者ってどのくらいいるの?
既に少し紹介していますが、
「統合失調症は100人に1人罹患する病気」
になります。
ですから、決して珍しい病気ではないのです。
それを踏まえて、この病気で苦しむ方が、日本でどのくらいいるのか確認しましょう。
最新のデータがなかったので、少し古いデータになるのですが。平成26年の段階で、統合失調症の患者は111万人いると言われています。
参考ホームページ:厚生労働省
日本の人口が1億2千万人位なので、およそ100人に1人という計算です。
このデータによると、1年間の新たな発症が人口10万人あたり15人になります。
では、発症する年齢はどうなのでしょうか?
統合失調症は比較的若い方がなる病気と言われています。
基本的に思春期から青年期にかけて発症しやすいようです。
つまり、10代後半~30代が多い病気になります。
ウッチーは26歳の時に統合失調症と診断されました。
ですので、この病気になる方の中では、比較的遅い方だったかもしれません。
僕が出会ってきた統合失調症の当事者は、結構10代で発症したという方が多かった印象があります。
ですので、意外と思春期に発症する人が多いのかもしれません。
もちろん、ウッチーのように20代の半ばで発症する方もいらっしゃいます。
また、40歳以降になると、グッと患者が減るのが特徴です。
男女差はそれほど大きくありませんが、男:女=1.4:1となっており、やや男性に多い病気のようです。
ただ、ウッチーは女性の当事者にも数多く会っているので、特別男性が多いとは感じませんでした。
女性の場合、発症年齢が遅めになる傾向があると、言われています。
確かに、女性の中には、中年になってから発症する方もいらっしゃいます。
僕自身、そんな当事者(30~40代)にも会っていますから、女性の方が発症年齢が上と言うのは、あながち間違いではないようです。
□統合失調症の原因はなんなの?
結論からお話しすると、
「統合失調症の原因はまだはっきりとわかっていない」
これが定説です。
ただ、よく言われるのが、脳の障害です。
これは、脳内で情報を伝える部分に障害が出て、バランスが崩れて発症するということです。
統合失調症の原因については、コチラの記事でウッチーが語っています↓
また、進学・就職・独立・結婚など、人生の岐路で発症するケースが多いと言われています。
つまり、環境の変化が発症に関係しているのでは? ということです。
ウッチーも新しい会社に就職してから、調子が悪くなり、やがて統合失調症になりました。
そのため、原因の1つとして考えられるかもしれません。
ウッチーは、過度なストレスが原因になっているのではないかと考えています。
但し、結局はわからないことが多いので、今後の医学の進歩に注目していきたいところです。
遺伝が原因と考える専門家もいらっしゃいます。
たしかに、遺伝も少なからず影響があるようです。
しかし、ウッチーの家系には統合失調症の方は僕しかおらず、兄弟も統合失調症ではありません。
また、僕が出会ってきた当事者の中で、親子で統合失調症であった方はいらっしゃいませんでした。
ですから、ウッチーは遺伝の関係性はそこまで強くないと考えています。
統合失調症と遺伝の関係は、コチラの記事で詳しく解説しています↓
□どんな風に治療は進むの?
「統合失調症の治療はお薬が中心」
これが基本です。
というよりも、統合失調症はお薬を飲まないとよくなりません。
そして、なるべく早くに治療を開始した方が効果が高いです。
では、どんなお薬を使うのでしょうか?
統合失調症で使われるお薬は、「抗精神病薬」といいます。
これは脳内で過剰に活動しているドーパミンという神経の活動を抑えてくれるのです。
そして、このドーパミンを抑えると、症状が回復すると考えられています。
また、抗精神病薬は主に2つに分かれます。
それが、
- 定型抗精神病薬(従来型)
- 非定型抗精神病薬(新規)
この2つです。
昔は、定型抗精神病薬というお薬が使われていました。
しかし、このお薬は、統合失調症の急性期(陽性症状)にしか効果がありません。
そのため、休息期や回復に適応したお薬を別に飲む必要があります。
ですから、必然的に飲むお薬が増え、当事者の負担になってしまうのです。
そんな中登場したのが、非定型抗精神病薬です。
コチラのお薬は、陽性症状に加え、陰性症状にも効果があるのが特徴。
ウッチーは、非定型抗精神病薬を使って治療を進め、今も服薬しています。
僕が飲んできた薬に関しては、コチラの記事で詳しく解説しています↓
このように服薬を中心としながら、デイケアなどでリハビリテーションをして、治療を進めていくのです。
いずれにしても、統合失調症の治療には「服薬」が大切です。
ですので、しっかりとお薬を飲むようにしましょう。
そうすれば、必ず回復していくので安心してください。
□統合失調症の当事者が「統合失調症」に関してまとめました
今回は、「統合失調症」がどんな病気なのかについて、ウッチーなりの解説をしていきました。
統合失調症は主に、
「幻聴・幻覚・妄想などが現れる精神の病気」
と言われています。
そして、
「100人に1人罹患する珍しい病気ではない」
ということを把握していきましょう。
統合失調症は4つの段階で進んでいきます。
それが、
- 前兆期
- 急性期
- 休息期
- 回復期
の4つです。
本記事では、このそれぞれのステージを、ウッチーの経験を踏まえて解説してきました。
きっと、統合失調症を知るための、いい情報になるでしょう。
統合失調症は、決して珍しい病気ではないのですが、まだまだ一般には浸透してません。
僕は、もっと多くの人にこの病気を知って欲しいと考えています。
このようにブログで「統合失調症」に関する情報を書き、当事者はもちろんですが、家族の方にも有益な情報をかけるように頑張ります。
今回は、主に「統合失調症」とはどんな病気なのか?
これを改めて解説しました。
当事者はもちろんですが、知識がない方にも参考になるはずです。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
この記事が、統合失調症について調べている方の参考になれば幸いです。
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