こんにちは、ウッチーです。
「就労移行支援を勧められているんだけど、行く意味あるの?」
と、こんな悩みを抱える当事者は多いです。
結論からお話しすると――。
「就労移行支援の事業所に通うと、確かに就職は近づく」
と、ウッチーは感じています。
しかしながら、この制度は結構注意するべき点も多いです。

そこで今回は、実際に「就労移行支援」を受けて就職を決めたウッチーが、「就労移行支援」について語ります。
この記事が、統合失調症になり、「就労移行支援」で調べている方の参考になれば幸いです。
□まずは熟読!「就労移行支援」って一体なんなの?
統合失調症になり、就職を考えると、よく「就労移行支援」という言葉を耳にします。
これは、一体なんなのでしょうか?
実は、日本には障害を持つ方をサポートする国の支援制度があります。
それを――。
「障害者総合支援法」
と、いいます。
そして、就労移行支援というのは、この障害者総合支援法にもとづいた、就労サービスの1つなのです。
さらに細かく述べると、こんな感じです。
「就職に向けたサポートをしてくれる国の支援制度」
になります。
具体的には、下記のような支援が受けられます
- 面接対策
- 履歴書・職務経歴書の書き方
- ハローワークの使い方
などです。
ウッチーは、統合失調症になる前、100社くらい受けて、ようやく採用された過去があります。
「100社も受けたの?」
と、驚かれるかもしれませんが、学生時代のウッチーは、とにかく頑固で、大人たちの意見を聞きませんでした。
その結果、履歴書の書き方もろくに知りませんでしたし、面接もズタボロでした。
だから、ずっと採用されなかったのです。
就職活動は、1人でするよりも、支援を受けた方が上手くいきます。
ですから、就職の支援をしてくれる「就労移行支援」は、とても優れた制度であると感じます。
□ここは抑えて!「就労移行支援」の利用者や利用期間を知ろう
就労移行支援は、主に障害を抱えた方に向けた制度です。
ですから、「統合失調症」であれば、問題なく受けられます。
よく、「障害者手帳」がないと受けられないと不安になる方がいますが大丈夫です。
就労移行支援は、医師の判断により、就職が困難だと認められれば、利用することができます。
よって、障害者手帳がなくても通うことはできますので安心してください。
しかしながら、統合失調症になったら、障害者手帳を取得した方がいいです。
コチラの手帳は、正式名称を「精神障害者保健福祉手帳」と言います。
税金の減額だけでなく、いろいろなサービスが受けられます。
ですので、統合失調症になったら「障害者手帳」を取得した方いいです。
障害者手帳に関しては、コチラの記事で詳しく解説しています↓
就労移行支援を利用できる方をまとめましたので、確認しましょう。
- 身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病のある方
- 65歳未満の方
- 一般企業に就職したいと思っている方
このような方が対象です。

ウッチーも実際に「就労移行支援」の事業所の入所していました。
そこには、ウッチーと同じように、精神の障害を抱える方が多くいらっしゃったのです。
ですから、安心して利用ができるでしょう。
では、就労移行支援はどのくらいの期間、受けられるのでしょうか?
これには、原則決まりがあります。
それは――。
「就労移行支援を利用できる期間は原則2年間」
と、なっています。
つまり、2年間の中で、就職向けた準備をするわけです。
ただ、絶対に2年間いなければならないわけではありません。
極端な話、入所してすぐに就職活動をして、1カ月後には就職を決めるということも可能です。

ウッチーの場合、大体6ヶ月くらい就労移行支援の事業所に通いました。
そして、多くの方が、1年以内に就職を決めて卒業されます。
□やっぱり気になる!「就労移行支援」の利用料が知りたい
就労移行支援は利用料がかかるのでしょうか?
これは、多くの方が気になっているところだと思います。
就労移行支援は、前年度の世帯所得によって、自己負担額が変わってきます。
世帯収入は、本人と配偶者の収入の合計です。
この場合、親の収入は換算されません。
統合失調症になると、療養ために、仕事を退職したり休職したりするケースが多いです。
そのため、基本的には非課税世帯という「低所得」に分類されます。
こうなると、利用料は無料です。
詳しくは下記の表をご覧ください。
世帯の収入 | 自己負担額の上限 | |
生活保護世帯 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
低所得世帯 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
一般世帯1 | 市町村民税課税世帯(所得割16万円) | 9,300円 |
一般世帯2 | 上記以外 | 37,200円 |
と、このようになっています。
多くの方が、所得がない状態なので、0円で利用できるのが実情です。

ウッチーは、無料で利用していましたし、お昼のお弁当も0円で食べられました。
□絶対知りたい!「就労移行支援」ってどんな人がサポートしてくれるの?
就労移行支援の事業所は、基本的に次のような人たちで構成されています。
- 管理者
- サービス管理責任者
- 就労支援員
- 生活支援員
- 職業支援員
などのスタッフが在籍しています。
それぞれ見ていきましょう。
管理者とは?
就労移行支援の事業所の代表となる人物です。
スタッフの管理や、事業運営など、全般的に指揮をとります。
つまり、全体を管理する人間になります。
サービス管理責任者とは?
利用者の個別支援計画を作成したり、スタッフに対してアドバイスをしたりします。
就労移行支援の事業所のサービスの全体に関わります。
就労支援員とは?
主に就労に関するバックアップをしてくれます。
例えば――。
- 企業でのインターン実習の斡旋
- 就活の支援
- 就職した後の職場定着の支援
などです。
生活支援員とは?
就労移行支援の事業所に来る方は、最初は生活リズムが崩れているケースが多いです。
そのため、生活支援員が、個別支援計画にもとづいた、日常生活の支援をしてくれます
職業支援員とは?
主に就労に関した支援をしてくれます。
個別支援計画にもとづいた、就労機会の提供や、実習先の開拓などをしていきます。
これらのスタッフが全面的にバックアップしてくれるのです。
□ウッチーが考える「就労移行支援」のメリット

ウッチーは、就労移行支援の事業所に6ヶ月ほど通い、その後就職を決めました。
在籍中は主に――。
- 面接対策
- 履歴書・職務経歴書の添削
- ビジネスマナー
- パソコンスキルの習得
などをしてきました。
そして、その効果は確かにあったと感じています。
ウッチーは3社ほど企業の面接を受け、無事、就職したのです。
つまり、かなりスムーズに就職につながったと言えます。
ですから、就職を目指すのであれば、このような施設を利用すると効果的。
また、専門のスタッフが、全面的にバックアップしてくれます。
具体的には――。
- 就職に向けたトレーニングができる
- 自分に合った仕事が見つかる
- 就職した後の定着支援もある
など、とにかく至れり尽くせりの環境が整っています。
1つずつ見ていきましょう。
就労移行支援のメリット① 就職に向けたトレーニングができる
就労移行支援の事業所では、就職に向けたサポートをしてくれます。
面接対策はもちろんですが、履歴書の書き方からビジネスマナーまで幅広いです。
そのため、就職をしたいという方には、とてもオススメの場所であると言えます。

ウッチーも就労移行支援の事業所を通して、効率的に就職活動ができました。
就労移行支援のメリット② 自分に合った仕事が見つかる
就労移行支援の事業所では、スタッフが個人こじんの適性を見て、合っている仕事を紹介してくれます。
ウッチーの場合、書くことが好きだったので、WEBライティングをしている会社を紹介してもらいました。
働きやすい環境を探してくれるのは、大きなメリットであると感じます。
就労移行支援のメリット③ 就職した後の定着支援もある
就労移行支援は、当事者が就職したら終わりではありません。
しっかりと、就職した後のサポートもしてくれます。
基本的には、定着支援と言い、就職した後も、定期的な面談があるのです。
ですから、就職した後不安になっても、相談に乗ってもらえます。

ウッチーも就職した後、定期的に面談して、就業中の悩みを相談していました。
定着するための支援なので、一つの会社でじっくりと働けるようになるでしょう。
以上のような、メリットがあると、ウッチーは考えます。
いずれにしても、統合失調症になっても働きたいと考えるのであれば、このような制度を利用する方がいいです。
自分一人で活動するよりも、効果的に就職活動ができるようになります。
□ここを抑えて!「就労移行支援」の注意点が知りたい
就労移行支援は就職を支援してくれる制度です。
しかしながら、ホントに就労移行支援の事業所に通うのは正しいのでしょうか?

ウッチーは、少なからず就労移行支援は注意点があると考えます。
注意すべき点は、主に3つあります。
それは――。
- 絶対に施設を見学してから決めよう
- 精神障害者に特化した事業所がいい
- 自宅から通いやすいか
などの注意点があります。
1つずつ見ていきましょう。
就労移行支援の注意点① 見学必須
就労移行支援の事業所は、結構な数があります。
これは、お住まいの地区の障害福祉課に行くと、案内してくれます。
しかし、あまりに数が多く、国の助成金を目当てにしている悪徳な事業所もあるのが事実。
ですから、必ず見学するようにしましょう。
ウッチーは、区の障害福祉課に行き、いくつか事業所を紹介してもらいました。
ただ、中には結構いいことを言っておきながら、中身がひどいというところもあったのです。
これは、実際に見学しないとよくわかりません。
例えば、就労移行支援の事業所なのに、就職のサポートをせずに、軽作業をやらせるところとかがあります。
このような事業所に入ってしまうと、就職はできませんし、時間の無駄になるだけです。
実は、就労移行支援の事業所は国の助成金で成り立っているので、利用者が多いほど潤う仕組みとなっています。
そのため、イタズラに利用者を集めて、適当に活動させてハイ終わり! という悪徳な事業所も存在しています。
もちろん、このような事業所は少数ですが、悲しいことに存在しています。

ウッチーも実際に見学しても、思ったのと全然違う事業所がありました。
このような事業所に入所しないためにも、実際に見学から始め、自分の肌で感じるようにしてください。
就労移行支援の注意点② 精神障害者に特化した場所を選ぼう
就労移行支援は、基本的に身体・知的・精神の障害者に対応しています。
さまざま種類の障害者の方が一緒になっていてもいいのですが、ウッチーは精神障害者に特化した事業所を選んだ方がいいと感じています。
例えば、ウッチーは大きな音が苦手です。
すべてではないのですが、知的障害の方が時折出す、奇声を聞くとドキッとしてしまいます。
また、周りが精神障害者だと、皆さん同じような悩みを抱えているので、参考になります。
それ以外にも、精神障害者に特化した事業所ほど、スタッフも精神障害に理解があります。
すべての障害を受け入れている事業所だと、なかなかこうはいきません。
ですので、できるかぎり、精神障害に特化した事業所を選ぶといいでしょう。
仮にこのような施設がないとしても、実際に問い合わせてみて、精神障害者の割合を聞いてみてください。
精神障害者が多い事業所は、理解もされやすいので、通ってからのストレスがなくなります。

ウッチーは精神障害者に特化した事業所を選びました。
そこでは、就職支援の他に、病気の理解を深めるための講義がありました。
実際に、精神障害者が抱える悩みや、生活上の特徴などが学べて、かなり勉強になったのです。
就労移行支援の注意点③ 自宅から通いやすいか
就労移行支援の事業所は、無料で利用できるケースが多いです。
しかし、交通費などの費用は出ないので注意しましょう。
ですから、あまりに自宅から遠いと負担になってしまいます。
特に療養を終えて、就労のための一歩を踏み出す時は、電車に乗るのも難しいです。

ウッチーは電車やバスに乗れなかったので、自転車で通える範囲の事業所を探しました。
本当は、少し遠くに行ってみたい事業所があったのですが、距離的に難しいので諦めました。
就労移行支援の事業所は、実際にそこに通って、自分で学んでいかなければなりません。
つまり、受け身の姿勢ではダメなのです。
よって、毎日決まった時間にしっかり通えるか? ということが重要になります。
あまりに遠くて、通うのがしんどくなってしまい、行かなくなったら本末転倒。
そうならないためにも、最初はできる限り通える範囲の事業所を選ぶといいでしょう。
□しっかりチェック!「就労移行支援」ってホントに必要?
「ホントに就労移行支援って必要?」
と、考える当事者は多いです。

実際に就労移行支援の事業所に通ってきたウッチーは、就職したい気持ちがあるのなら、利用した方がいいと考えます。
就労移行支援の事業所に通うメリットが大きいと感じるためです。
統合失調症の方は、特に対人関係が苦手な方が多くなっています。
ウッチー自身もそうです。
ですから、1人で就職活動をしようとなると、限界があります。
ウッチーの場合、一人でハローワークへ行くのも困難でした。
しかし、就労移行支援の事業所に通うと、ハローワークの使い方はもちろんですが、実際に一緒についてきてくれて、教えてくれます。
また、履歴書や職務経歴書のたくさんの人に見てもらうことで、質が上がっていくでしょう。
1人ではできないことを、しっかりサポートしてくれるので、メリットは多いです。
但し……。
「自分から学ぶ姿勢がないと難しい」
と、ウッチーは感じます。
就労移行支援の事業所に通うからと言って、100%就職できるわけではありません。
行動するのは自分自身です。
そのため、いつまでも受け身の姿勢で、学ぼうとする意志が弱い人には難しいと思います。
就労移行支援の事業所は、楽しい場所ではありません。
例えば、履歴書や職務経歴書は何度も書き直します。
だから、しんどいですし、やっているのが苦痛になることだってあります。
また、面接練習も、実際に緊張感のある中で訓練しないとならないので、最初はキツいです。
そんな環境にも耐えていくためには、本当に就職したいという強い気持ちが必要になります。

ウッチーは、精神障害者に特化した就労移行支援の事業所に入所しました。
しかし、中には何のために通ってきているのかわからない人もいたのです。
そして、そういう人は就職できずに、辞めていきました。
ですから、「働きたい」という強い意志が必要だと感じます。
もちろん、そのような意思がある方は、キチンと就職できるでしょう。
スタッフが全力でバックアップしてくれるので、1人ではできないパワフルな活動ができます。
ウッチーも辛いことが多かったですが、実際に就職し、そこで経験を積み、現在はフリーランスのWEBライターになりました。
就職したいという強い志がある方ほど、このような施設は向いていると思います。
逆に、そんなに就職したい気持ちはないけれど、行く場所がないから通ってみようかな? という人は止めた方がいいでしょう。
通うだけ時間の無駄だと思います。
本当に働きたいとい意思がある方は、しっかりとしたサポートを受けられるので、ぜひ通ってみてください。
もちろん、実際に見学してみて、活動内容がはっきりしている場所を選ぶのが前提です。
それさえできれば、効率的に就職活動ができるようになるでしょう。
□就職したいなら「就労移行支援」の事業所を選ぼう

今回は「就労移行支援」について、ウッチーが語りました。
繰り返しになりますが、ウッチーは就労移行支援の事業所に通い、就職を決めた人間です。
ですので、就労移行支援という制度の素晴らしさは知っています。
統合失調症になると、なかなか1人で就職活動するのが難しいです。
そんな時、就労移行支援の事業所を利用すれば、効果的に就職活動ができるでしょう。
「自分は絶対に就職するんだ!」
と、いう強い気持ちがある方は、ぜひ利用してみてください。
あなたの、その強い意志を、全力でバックアップしてくれるでしょう。
最後に、この記事で紹介してきたことをまとめていきます。
- 「就労移行支援」について?
- 「就労移行支援」の利用者や利用期間
- 「就労移行支援」の利用料
- 「就労移行支援」のスタッフ
- 「就労移行支援」のメリット
- 「就労移行支援」の注意点
- 「就労移行支援」が必要な人
以上7つの内容でお届けしました。
就労移行支援の事業所はかなりたくさんあるので、まずは見学から始めてみましょう。
実際に、事業所をのぞいてみると、感じることがいくつかあると思います。
そして、本当に就職のサポートをしてくれるか、あらためて確認しましょう。

ウッチーは実際に就労移行支援の事業所を使って就職しました。
ですから、本当に就職する気持ちがある方は、このような制度を使うと効果的です。
自分の力を、最大に発揮するための、サポートをしてくれるはずです。
あなたも「就労移行支援」で就職活動を始めてみませんか?
この記事が、統合失調症だけど就職したい方の参考になれば幸いです。
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