こんにちは、ウッチーです。
「統合失調症になって、考えが上手くまとまらないようになってしまったんだけど」
と、こんな悩みを抱える当事者が多いようです。
結論からお話しすると――。
「考えがまとまらないのは【思考障害】という統合失調症の症状の1つ」
になります。
ウッチーも統合失調症になって、静養中は特に考えがごちゃごちゃしてしまい、まとまりませんでした。
そこで今回は、統合失調症の症状の1つである「思考障害」について、ウッチーなりの見解をお話しします。
わかりやすく、コンパクトにまとめましたので、一緒に確認していきましょう。
この記事が、統合失調症になり考えがまとまらなくなったと考える方の参考になれば幸いです。
本記事はこんな人にオススメ
- 統合失調症になり考えがまとまらなくなった方
- 統合失調症で療養中の方
- 統合失調症の当事者を抱える家族
□まずは理解しよう!「思考障害」ってどんな障害?
思考障害とは?
まずは、「思考」とはどんなものなのか見ていきましょう。
思考というのは、文字どおり、思い、考えることを指します。
私たちは、普段それほど意識していませんが、思いや考えをめぐらせているのです。
そして、思いや考えをめぐらせるときは、物事の意味や内容を結びつけます。
同時に、それをまとめ上げながら、事実に沿って、判断したり、推理したりしていくわけです。
ですが、統合失調症になると、この思考に障害が出る場合があります。
それは、統合失調症という病が、思考や感情などの精神活動に変調をきたすためです。
そして、この思考がまとまらなくなり、ぐちゃぐちゃになってしまう状態を「思考障害」と、呼んでいます。
□絶対覚えておいて!「思考障害」は大きくわけて2つある
統合失調症になると、「思考障害」が出やすいです。
ウッチーも過去、考えがまとまらなくなって苦しんだ覚えがあります。
ですので、この障害で苦しむ方の気持ちはよくわかります。
そんな統合失調症の思考障害ですが、実は大きくわけて2つあるのです。
それをこれから見ていきましょう。
- 「思考内容の障害」
- 「思考過程の障害」
この2つにわけることができます。
それでは、1つずつ見ていきましょう。
思考障害の種類① 思考内容の障害
まず1つ目は、「思考内容の障害」です。
これは、思考する内容が、事実から大きくそれてしまった状態になります。
つまり、真実ではないことを、真実であると確認してしまうわけです。
そして、この思考内容の障害の代表が「妄想」となっています。
統合失調症の「妄想」については、コチラの記事でも詳しく解説しています↓
思考障害の種類② 思考過程の障害
続けて、思考過程の障害を見ていきましょう。
コチラは、一連の思考の流れが障害され、スムーズな思考が困難になる状態を指します。
思考は物事を意味や内容を結びつけ、まとめあげて真実にそって判断したり、推理したりします。
ですが、思考過程の障害が出ると、スムーズな思考が困難になるのです。
このように、思考障害には2つの種類があります。
あわせて参考になれば幸いです。
□じっくり確認!「思考過程の障害」の5つの種類とは?
ここで、思考過程の障害について、もう少し見ていきましょう。
実は、思考過程の障害には5つの種類があります。
それは――。
- 思考滅裂(しこうめつれつ)
- 思考途絶(しこうとぜつ)
- 思考制止(しこうせいし)
- 思考迂遠(しこううえん)
- 思考保続(しこうほぞく)
この5つです。
1つずつ見ていきましょう。
思考滅裂とは?
思考滅裂(しこうめつれつ)は、特に統合失調症の「思考過程の障害」で現れやすくなります。
これは、考えがまとまらず、言っていることに一貫性がなくなる状態です。
ひどくなると、聞いている方は何を言っているのか、さっぱりわからなくなります。
統合失調症になり、「支離滅裂(しりめつれつ)」な会話が多くなったという場合は、この、思考滅裂による障害だと考えていいでしょう。
思考途絶とは?
思考途絶(しこうとぜつ)とは、思考が突然中断したり、停止したりする状態です。
この状態になると、普通の会話をするのも困難になるでしょう。
思考制止とは?
思考制止(しこうせいし)は、思考のスピードが遅くなり、考えがまとまらなくなります。
また、思考が滞るような感覚があり、正常に考えられなくなるのです。
思考迂遠とは?
思考迂遠(しこううえん)とは、話が回りくどくなる状態です。
細部にこだわることが多くなり、なかなか確信にたどり着きません。
統合失調症になると、妙なこだわりが出てくるので、それも正常な思考をストップさせてしまうのです。
統合失調症のこだわりについてはコチラの記事で詳しく解説しています↓
思考保続とは?
思考保続(しこうほぞく)とは、同じ言葉や、同じ内容が繰り返して現れる症状です。
ですので、考えが先に進まなかったり、あるいは切り替えができなくなったりします。
統合失調症の方が、よく同じ内容の話をするのは、この思考保続が関係していると言えるでしょう。
以上のような5つの障害があります。
同時に、これらの障害が発生するため、話をわかりにくくしてしまうのです。
これは、家族も結構苦労する点ではないでしょうか?
しかしながら、家族以上に本人は戸惑っています。
なぜなら、いくら一生懸命に話しても、理解されないためです。
つまり、当事者は――。
「理解されない苦しさを抱えている」
と、いうことが言えるでしょう。
家族の方は、そのことを忘れないようにしてください。
□ウッチーも過去思考障害が出て苦労しました
統合失調症になると、思考障害が出るケースがあります。
この記事を書いているウッチーも、思考の障害が出て苦労した経験があるのです。
例えば――。
- 意味の分からない話をしてしまう
- 考えが途中で止まってしまう
- 同じ言葉を繰り返してしまう
などの症状がありました。
1つずつ見ていきましょう。
ウッチーの体験した思考障害① 意味不明な話
最初に思考障害が出た時、ウッチーは働いていました。
しかし、意味の分からない話をするので、よく上司に指摘されていました。
例えば、レンタルショップのツタヤに行ったことを説明したかったのですが、お昼に食べたマクドナルドのごっちゃになってしまい、
「ツタヤに行ったらマクドナルドでした」
など、意味不明なことばかり言っていました。
ですので、言っている意味がわからないと、相手を困惑させてばかりいたのです。
ウッチーの体験した思考障害② 考えが止まる
病気がひどい時、よく考えが止まることがありました。
例えば、入院中に日記を書いていた時、突如思考が止まり、その先が書けなくなるのです。
そして、そのままボケっとしてしまい、結局何も考えられずに苦労しました。
思考が勝手に止まるというのは、経験上、頻繁に起きるのではないかと感じます。
ウッチーの体験した思考障害③ 同じ言葉を繰り返す
これも頻出する思考障害の1つです。
とにかく同じ言葉を繰り返してしまうのです。
ウッチーはよくダイエットコーラを飲んでいたのですが、そればかり考えてしまい、たえずダイエットコーラの話をしていました。
家族はあまりにウッチーがダイエットコーラの話を繰り返しするので、てっきり好きなのだと考え、差し入れにダイエットコーラを持ってくるようになったくらいです。
このように、大なり小なり思考障害は発生します。
ウッチーもちゃんと正確に説明したいのに、それができずに苦労しました。
病気の辛さを理解されないのは、意外と心に堪えるのです。
ですから、家族の方には理解されない当事者の苦しみをわかってあげてほしいと思います。
□統合失調症の「思考障害」についてキチンと理解しよう
今回は、統合失調症の症状の1つ「思考障害」について解説しました。
この症状は、統合失調症を患うと、あらわれるケースが多いです。
思考障害は困った障害の1つですが、しっかりお薬を飲めば回復していきます。
ですので、その点は安心してください。
最後にまとめとして、本記事で紹介した内容を振り返っていきましょう。
- 「思考障害」ってどんな障害?
- 「思考障害」は大きくわけて2つある
- 「思考過程の障害」の5つの種類とは?
- ウッチーも過去思考障害が出て苦労しました
以上4つの内容でお届けしました。
思考障害は、なかなか理解されない面が多いので、当事者は苦しみます。
ですから、家族の方もなるべくその辛さを理解してあげるようにしてください。
この記事が、統合失調症の「思考障害」で調べている方の参考になれば幸いです。
コメント
[…] […]
[…] […]
[…] […]