こんにちは、ウッチーです。
「統合失調症の幻覚や妄想はなくなったんだけど、元気が出なくなってしまった」
と、こんな悩みを抱える当事者や家族が多いようです。
結論からお話しすると――。
「元気がなくなっているのは【休息期】に入ったためです。そして、それは治療が進んでいる証なので、それほど気にしなくて大丈夫!」
もちろん、いつも寝ている状況は、当事者だって辛いでしょう。
しかし、これも回復の過程であると割り切って考えてください。
今回は、統合失調症の病期の1つである「休息期」についてお話しします。

実際に、ウッチーもこの時期を乗り越え、今では普通に暮らしているのです。
その体験を踏まえて、統合失調症の「休息期」を語ります。
この記事が、統合失調症の「休息期」で調べている方の参考になれば幸いです。
本記事はこんな方にオススメ
- 「幻覚」「妄想」はなくなったけど元気がなくなってしまった方
- 統合失調症の休息期について調べている方
- 当事者が寝てばかりいると不安になっている家族
□まずは理解! 統合失調症の「休息期」ってどんな病期なの?
統合失調症には、回復の過程である病期が4つ存在します。
それは――。
- 前駆期(前兆期)
- 急性期
- 休息期(消耗期)
- 回復期(安定期)
この4つです。
今回は、その病期の1つである「休息期」をまとめていきます。
休息期とは?
休息期(消耗期)は――。
- 「元気がなくなる」
- 「意欲がわかなくなる」
と、いったうっくつとした症状が出る時期です。
これを、別名「陰性症状」とも言います。
そして、統合失調症の治療を進めていくうえで、誰しもが通る道です。
実を言うと、統合失調症になると、「幻覚」「妄想」で激しく体力や精神力を消耗します。
そして、その消耗した力を回復させるための、「充電期間」が必要になるのです。
同時に、その充電期間のことを「休息期(消耗期)」と呼んでいます。
この時期は、とにかく無気力になり、寝てばかりいます。
しかし、焦らずに治療を進めましょう。
カラダが回復してくれば、必ず元通りに動けるようになります。
統合失調症になり、寝てばかりいる時の対処法はコチラの記事で詳しく解説しています↓
□しっかり抑えよう!「休息期」の治療方針とは?
休息に入ると、どんな治療を行っていくのでしょうか?
これは、基本的には急性期と同じような治療を継続して続けていきます。
つまり――。
「抗精神病薬を使った薬物療法」
になります。
ただ、急性期という「幻覚」「妄想」が発生する時期は、それを抑えるために、多量の抗精神病薬を使いがちです。
しかし、休息期に入ると、そのお薬の量を減らしていきます。
もちろん、減らしすぎると、症状が再発してしまうので、ここは医師の指示に従いましょう。
決して――。
「自分で勝手にお薬の量を減らしてはダメ!」
この点を肝に銘じてください。
断薬の危険性は、コチラの記事で詳しく解説しています↓
また、薬物療法の他にも色んな治療を進めていくのです。
例えば――。
- 環境調整
- 精神療法
などです。
患者さんのストレスを最小限に抑えることが目的になっているので、再発の予防につながります。
精神療法はコチラの記事で詳しく解説しています↓
また――。
「リハビリを始める」
と、いう時期でもあります。
統合失調症になると、認知機能に障害が出るケースが多いです。
そして、その認知機能障害の改善を図るために、リハビリなどを行うといいでしょう。
具体的には――。
- SST(ソーシャル・スキル・トレーニング)を受ける
- 認知行動療法を受ける
などです。
このようにしてリハビリをしていくと、無理なく治療が進んでいくでしょう。
SSTや認知行動療法はコチラの記事で詳しく解説しています↓
□ウッチーはどんな「休息期」をすごしたのか知りたい
当然ですが、この記事を書いているウッチーにも「休息期」はありました。
その経験を踏まえて、どんな風にすごしていたのか説明します。
基本的に次のようなことをしていました。
- 河川敷を散歩する
- 図書館に行ってすごす
- デイケアに通ってみる
などです。
1つずつ見ていきましょう。
ウッチーが「休息期」にしたこと① 散歩する
休息期は、基本的にカラダにエネルギーを充電する時期です。
ですから――。
- 疲れやすい
- 眠たい
- カラダが重い
などの症状が出やすいです。
しかし、いつまでもゴロゴロしていると、何というか焦りのようなものが生まれます。
つまり――。
- 「このまま動けなかったらどうしよう?」
- 「ずっと働けなくなったら困ってしまう」
など、焦燥感が生まれるのです。
そんな時は、気をまぎらわすためにも、少しずつカラダを動かすといいでしょう。

ウッチーが療養中にすごした場所は、近くに河川敷があったので、そこで歩いていました。
そうすると、いくぶんか焦燥感がなくなるので参考にしてみてください。
ウッチーが「休息期」にしたこと② 図書館に行く
ウッチーは衰えた認知機能をリハビリするために、図書館に通っていました。
ただ、まったく本は読めません。
なんというか、読んでも理解できないのです。
ですので、まずは図書館に行き、行ったら館内をぐるっと回って、そのまま帰宅しました。
そして、もう少しいようかなと思ったら、読めそうな絵本を読んですごしていたのです。
最初から普通の小説などは難しいですが、絵本からな無理なくリハビリができるでしょう。
ウッチーが「休息期」にしたこと③ デイケアに通う
デイケアというのは、精神疾患を抱えた方に向けた、日帰りのリハビリサービスです。
精神科のある病院で、やっているケースが多くなっています。
少しずつ動けるようになったら、デイケアなどに通って人と接するようにするといいでしょう。
特にデイケアは、みなさん同じ精神疾患なので悩みの共有ができます。
また、デイケアには色んなプログラムがあるので、確かなリハビリ効果があるのです。
デイケアは医師に相談すれば紹介してくれるので、まずは話してみるといいでしょう。
デイケアについてはコチラの記事で詳しく解説しています↓
このようにして、ウッチーは「休息期」をすごしていました。
無理は禁物ですが、少しずつ活動の範囲を広げていくと、効果的な治療ができるでしょう。
□「休息期」の注意点!「精神病後抑うつ」を理解しよう
休息期は、「幻覚」「妄想」がなくなり、エネルギーを充電する時期です。
そして、少しずつ穏やかになっていきます。
しかし、休息期には注意すべき点があります。
それは――。
「精神病後抑うつ」
という症状です。
「幻覚」「妄想」でエネルギーを出し尽くした後、その反動で抑うつになるケースがあります。
例えば――。
- 虚無感・空虚感を味わう
- このままでいいのかと疑心暗鬼になる
- 病気になったのは自分のせいだと思い込む
などの抑うつ症状が出ます。

実を言うと、ウッチーも休息期は抑うつ症状が出て、辛い日々を送っていました。
つまり、いくら回復したように見えても、まだまだ当事者は不安定なのです。
特に休息期の「抑うつ」は、自殺の危険性が高まる時期です。
ウッチーも――。
「死んでしまいたい……」
と、絶望感を抱いていたのです。
このような時は、素直に医師や家族に相談するようにしましょう。
ウッチーは医師や家族に話を聞いてもらいました。
その上で、抗うつ剤を服薬して、治療を進めてきたのです。
精神病後抑うつは、厄介な症状の1つなので、無理をせずに医師に相談するようにしてくださいね。
そうすれば、解決策が見つかっていくはずです。
少しずつですが、着実に回復はしています。
それをしっかり覚えておいて、治療を進めてくださいね。
家族の方も、この時期の当事者は不安定なので、話を聞いてあげて、辛さを理解してあげるようにしてください。
- 「話を聞いてもらえる」
- 「理解してもらえる」
などとわかるようになると、当事者も安心し、抑うつ症状が改善されていくでしょう。
□統合失調症の病期の1つ「休息期」を理解しよう
今回は、統合失調症の病期の1つである「休息期」についての情報をまとめました。
この時期は――。
- 無気力になる
- 寝てばかりいる
- うつ症状が出る
など、回復したように見えて辛いことも、まだまだたくさん抱えているのです。
それでも、着実に回復しているので、その点は安心して治療を進めましょう。
最後にまとめとして、本記事で紹介した内容を振り返っていきます。
- 統合失調症の「休息期」ってどんな病期なの?
- 「休息期」の治療方針とは?
- ウッチーはどんな「休息期」をすごしたのか知りたい
- 「休息期」の注意点!「精神病後抑うつ」を理解しよう
以上4つの内容でお届けしました。
統合失調症の回復の過程で「休息期」は避けて通れない道です。
ですが、回復への大きな一歩には違いありません。
厳しい現実に直面することもあるでしょう。
それでも、「必ず治すんだ!」と、強い気持ちを持つようにしましょう。

ウッチーも辛かったですが、今こうして回復しています。
ですから、あなたも大丈夫です!
必ず笑える日がやってくるので、その点は安心してください。
この記事が、統合失調症の病期の1つである「休息期」について調べている方の参考になれば幸いです。
コメント
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ウッチーさん、初めまして!
統合失調症について私も記事を書いていて、病期の名称等非常に参考になりました。
是非記事にウッチーさんブログのリンクを貼らせて下さい。
とても共感できる内容ばかりで嬉しくなりました。
また遊びに来ます☆彡
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