こんにちは、ウッチーです。
「統合失調症の患者さんの生活機能を測る評価方法ってあるの?」
と、こんな疑問を抱える当事者も多いようです。
結論からお話しすると――。
「生活評価を測る方法はあります。それを精神障害者生活評価尺度(LASMI)と呼んでいます」
今回は、そんなLASMIという生活評価尺度についてまとめます。
この記事が、精神障害者生活評価尺度(LASMI)について調べている方の参考になれば幸いです。
本記事はこんな方にオススメ
- 精神障害者の生活評価尺度を調べている方
- 統合失調症だけど社会生活を送りたいと考える方
□しっかり確認!「精神障害者生活評価尺度(LASMI)」って何?
精神障害者生活評価尺度とはどんなものでしょうか?
簡単にまとめましたので見ていきましょう。
精神障害者生活評価尺度(LASMI)とは?
精神障害者生活評価尺度は、文字通り、精神疾患を抱える方に向けた、生活状況を測る尺度です。
一般的には「LASMI(ラスミー)」と呼ばれています。
LASMIには5つの評価尺度があり、それ使って評価されるのです。
それは、
- 日常生活の評価
- 対人関係の評価
- 労働または課題の遂行の評価
- 持続性・安全性の評価
- 自己認識の評価
この5つの評価項目があるのです。
それぞれ見ていきましょう。
LASMIの評価方法① 日常生活の評価
まずは、日常生活の評価を見ていきましょう。
これは主に――。
- 生活リズムや身だしなみは整っているか?
- 食生活はしっかりしているか?
- 片付けはできているか?
などの項目があり評価されます。
これにプラスして――。
- 金銭管理
- 服薬管理
- 自由時間の過ごし方
などが含まれます。
LASMIの評価方法② 対人関係の評価
続けて、対人関係の評価方法を見ていきましょう。
これは主に――。
- 自発性や状況判断はできるか?
- 理解力や応答は問題ないか?
- 協調性があり友人や異性との付き合いは大丈夫か?
などの項目があり、評価されます。
対人関係は、社会生活を送る上で大切な機能なので、このような評価方法があるのでしょう。
LASMIの評価方法③ 労働または課題の遂行の評価
LASMIでは労働力の評価もされます。
これは主に――。
- 役割を自覚し課題に挑戦できるか?
- 仕事の手順を理解し変更できるか?
- 持続性や安定性はあるか?
- ストレスの耐性はしっかりしているか?
このような評価項目があり、評価されるようになっています。
労働も社会生活を送る上では大切なので、重要な評価項目と言えるでしょう。
LASMIの評価方法④ 持続性・安全性の評価
続けて、持続性・安全性の評価を見ていきましょう。
これは主に――。
- 現在の社会適応度は大丈夫か?
- 持続性や安全性の傾向はしっかりしているか?
このようなポイントがあります。
統合失調症の患者さんは、社会に適応しない部分が多々あるのです。
よって、このような評価尺度を使って、評価していきます。
LASMIの評価方法⑤ 自己認識の評価
最後は、自己認識の評価です。
これは主に――。
- 自分の障害を理解しているか?
- 自分に対する評価は過大(小)ではないか?
- 現実離れしてないか?
などの項目があり評価されていきます。
特に妄想などの症状があると、自分を正確に評価できません。
ですから、このような評価項目はとても大切です。
□気になる問題!「LASMI」はどんな時に使われるものなの?
LASMIは主に、入院中の対応が多いようです。
例えば――。
「お薬の調整は効果があるか?」
など、測る時に使うケースが多くなっています。
または、患者さんが退院する時などに、支援にも使われるようです。
統合失調症の患者さんが暮らしていくのは、なかなか大変でしょう。
そんな時に、このような評価項目があると、参考資料にも使えるのです。
病院内のケース会議、ケア会議などで、現状をアプローチしていく手法として使われます。
こうすると、患者さんにとってどんなサービスがいいのか、わかるようになるでしょう。
このような評価尺度があると、患者さんを支援できますし、治療者も臨機応変に対応できるようになるのです。
□ココは抑えて!「LASMI」の評価は誰がするの?
ここまでLASMIについて見てきましたが、これは誰が評価するのでしょうか?
具体的には――。
- 医師
- 看護師
- PSW(精神保健福祉士)
などの専門職の方が評価するのです。
つまり、継続して支援に携わる人間が評価する場合が多くなっています。
病院の入院などで、このLASMIが使われる場合は、基本的に看護師やPSWが対応していく形をとるのです。
また、デイケアや作業所などでも、この評価は使われるケースがあります。
これはLASMIを使うことで、患者さんがどんな状況なのか把握できるためです。
同時に、その人の目標を設定ができ、長期的なリハビリの進め方がわかるようになります。
このようにして、精神医療の現場では、LASMIが使われているのです。
□「LASMI」を知り統合失調症の治療の目的を決めよう
今回は、精神障害者生活評価尺度(LASMI)を紹介しました。
患者さんがどんな状態にあり、どんな支援が必要なのか?
これは、人によって差がありますよね?
そんな時には、LASMIなどの評価尺度を使って、支援するのが一般的です。
最後にまとめとして、本記事で紹介した内容を振り返っていきましょう。
- 「精神障害者生活評価尺度(LASMI)」って何?
- 「LASMI」はどんな時に使われるものなの?
- 「LASMI」の評価は誰がするの?
以上3つの内容でお届けしました。
主に病院の入院中に使用されることが多いようですが、デイケアや作業所などでも取り入れられています。
LASMIを使えば、患者さんの状況を知り、しっかり支援できるようになるのです。
精神医療の現場で使われるため、患者さんも覚えておくといいでしょう。
この記事が、LASMIという生活評価尺度を調べている方の参考になれば幸いです。
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