こんにちは、ウッチーです。
「統合失調症って放っておくとどうなるの?」
と、こんな風な質問をされることがあります。
結論からお話しすると、
「統合失調症は放置すると症状が悪化する」
これに尽きます。
統合失調症は、風邪などと違うので、自然治癒する病気ではありません。
ですので、まずはクリニックを受診するようにしましょう。
今回は、「統合失調症」と「放置」にスポットを当て、ウッチーなりの解説をしていきます。
ウッチー自身、統合失調症の症状を放置してしまったことがあるので、それを踏まえたお話ができると思います。
この記事が、統合失調症の症状で困っている方の参考になれば幸いです。
□統合失調症を放置すると危険!
既に述べていますが、統合失調症は自然治癒する病気ではありません。
基本的に、服薬により治療を開始するので、お薬を飲まないと回復しないのです。
統合失調症という病気は、100人に1人発症する、決して珍しい病気ではありません。
そして、病気になっても病院に行くのが早ければ、ダメージも少なくて済みます。
統合失調症の主な症状は、「幻覚」「妄想」などです。
そして、この症状は「火災」に例えることができます。
火災というのは、初めから激しい炎で包まれているわけではありません。
最初は小さな火種が、徐々に大きくなり、やがて大きな火災になるのです。
統合失調症もそれと似たようなことが言えます。
統合失調症には、「幻覚」「妄想」などが強く発生する「陽性症状」というものがあります。
そして、この陽性症状は、最初から凄まじいわけではありません。
最初はもやもやとくすぶっている状態なのです。
ですが、それを放っておくと、火の手が徐々に大きくなり、止めるが困難になります。
つまり、この火の勢いが大きくなる前に、治療を開始すると効果的なのです。
放っておくと、どんどん炎は広がっていきます。
これは脳内にどんどんダメージを与えていく状態です。
「まぁ大丈夫だろう」と、楽観的に考えていると、アッという間に炎が大きくなり、止められなくなります。
そうなると、脳へのダメージも大きくなり、後遺症が残ってしまうのです。
ですから、統合失調症の症状が出た場合は、早急に治療を開始するといいでしょう。
繰り返しになりますが、
「早く治療を始めれば、それだけ回復も早い」
これに尽きます。
おかしいな? と感じたら、まずは病院に行ってみる。
このくらいの気持ちを持っていた方が、治療は上手く進みます。
□本人は異常だと気づかないので注意
早期に治療を開始した方がいい。
これは、間違いありません。
しかしながら、統合失調症は意外と早期に治療するのが難しかったりします。
その理由は、
「本人が異常だとなかなか気づかないから」
です。
実は「幻覚」「妄想」という症状は、症状だと気づくための脳の機能が侵されるため、なかなか気づかないのです。
ウッチーも「幻覚」「妄想」が酷かった時は、それが現実だと思い込んでいて、自分の異常だとは、全く考えませんでした。
何かおかしいな? と思っても、自分がおかしくなっていることを認めたくなく、放置してしまうケースが増えています。
ただ、本人は異常に気付かなくても、家族はその異変に気づきやすかったりします。
統合失調症の症状である「幻覚」「妄想」は、とにかく非現実的です。
例えば、四六時中謎の組織に狙われているという妄想は、本人がそう思っていても、明らかにおかしいと言えるでしょう。
ですから、家族が先に異変に気づき、病院に連れて行ってあげると効果的。
□ウッチーは早期に治療を開始できなかった
ウッチーは現在は「寛解状態」という状態になっています。
これは、薬を飲んでいれば、症状が出ないという状態です。
しかしながら、ちょっとした変化で症状がぶり返すことがあります。
時折、幻聴や幻視などに苦しめられたりするのです。
これは、なぜでしょうか?
その理由は、ウッチーの場合、治療を始めるまで時間がかかってしまったからです。
僕が統合失調症の症状を感じ始めたのは、25歳の時です。
しかし、ウッチーは一人暮らしをしていたので、自分の異変になかなか気づけませんでした。
「幻聴」「幻視」「妄想」などの症状があったのですが、全て現実のものだと思い込み、自分がおかしくなっているとはわかりませんでした。
その結果、ウッチーは1年以上、統合失調症の症状を放置してしまいました。
また、ウッチーが医者に行くきっかけになったのは、当時勤めていた会社の上司の勧めなのです。
自分では全くわからなかったのですが、周りから見ると明らかにおかしかったようです。
そこで、会社の上司が精神科を勧めてくれました。
会社を休んでもいいと言われたので、ウッチーは仕方なく病院に行きました。
診断書などを会社に提出しなければならないので、嫌々行った感じでした。
病院に行くと、統合失調症と診断され、入院が決まったのです。
この時、ウッチーは26歳の終り頃になっていました。
そして、ウッチーの場合、放置していた時期が1年以上と長いので、後遺症みたいなものが残ってしまいました。
それが、時折聞こえる「幻聴」そして見える「幻視」などです。
もしも、早く治療を開始していれば、このような後遺症は出なかったでしょう。
ですから、もっと早く医者に行けばよかったと後悔しています。
この記事を読んでいる方には、ウッチーのような思いを味わってほしくないので、病院に行く大切さを改めて感じて欲しいです。
□本人が病院に行きたがらない場合はどうしたらいい?
統合失調症は難しい病気です。
特に、本人が断固として異常を認めない場合は注意が必要でしょう。
繰り返しになりますが、統合失調症は早期に治療を開始するのが大切。
ですから、本人がわからなくても、周りから見て明らかに異常であれば、病院に連れていきましょう。
しかしながら、本人が病院に行きたがらないケースも増えています。
そんな時はどうしたらいいのでしょうか?
ウッチーなりのポイントをまとめてみました。
- 説得は根気よく優しく
- 本人の訴えに耳を傾けよう
- 家族の心配している様子をしっかり伝えよう
以上のポイントを守ると、本人も医者に行ってみようという気持ちになれます。
1つずつ見ていきましょう。
説得は根気よく優しく
まず注意したいのは、本人を騙して病院に連れていくことです。
こうすると、家族や病院への不信感がつのってしまいます。
そうなると、治療も上手くいきません。
ですので、優しい態度で、根気強く説得をしましょう。
こうすると、本人も医者に行く気持ちになれます。
本人の訴えに耳を傾けよう
統合失調症になると、とにかく話のつじつまが合いません。
そして、その点を指摘すると逆効果になります。
そんな時は、病院に行く必要性に絞って、繰り返し伝えるといいでしょう。
本人も自分の話を聞いてもらえると、安心するはずです。
家族の心配している様子をしっかり伝えよう
本人が医者に行こうかな? と思えるのは、家族が本気で心配しているのを見た時です。
ですから、家族の方が心配しているということをしっかり伝えるようにしましょう。
また、本人の症状や辛さを聞き取り、悩みを共有してあげると効果的です。
以上のようなポイントを守って、一緒に病院に行ってあげましょう。
本人自身、物凄く不安なのです。
この病気は家族の協力が不可欠。
よって、家族が親身なって心配している様子を伝えれば、きっと本人の心も揺り動くはずです。
□早期に治療を開始すれば回復も早い
統合失調症の治療は、早期に始めるほど回復が早いです。
ウッチーは、1年ほど放置してしまったので、最初はなかなか回復しませんでした。
ですが、早急に治療を開始すれば、ほとんど100%の割合で、回復していきます。
仮に治療が早くに開始できなくても、悲観しないでください。
病院に行き、お薬を服薬すれば、この病気は必ずよくなります。
例え、治療が遅れても、長期の予後を検討すると次のようになります。
- ウッチーのように軽度の障害を残すケースが50%
- 重度の障害を残すケースが10%
- しっかり回復し寛解状態になるケースが40%
出典:統合失調症の基礎知識
このようになっています。
つまり、治療が遅れたとしても、半数以上は回復するのです。
ですから、「最初に治療につまずいた。もうダメだ!」と悲観する必要ありません。
ウッチー自身もしっかり回復していますから、貴方もきっと大丈夫です。
この点は安心してください。
いずれにしても、統合失調症は早急に治療を開始すればするほど、回復が早いのは事実です。
このような背景があるため、もしも異常を感じたら、早急にクリニックを受診されるといいでしょう。
また、本人が異常だと気づけない時は、家族が助けてあげてください。
本気で心配していることを伝え、根気強く説得すれば、本人も医者に行ってくれるはずです。
□放置は危険!統合失調症は早期発見が大切
「統合失調症は放置しても治らない」
この点は肝に銘じてください。
そして、治療を早く始めるほど、回復も早いです。
ウッチーの場合は、1年以上放置してしまいましたが、何とか回復しています。
若干の後遺症が残ったものの、問題なく生活できるのです。
今回は、統合失調症を放置することの危険性を、ウッチーが語りました。
特に、この病気は本人が異常と気づきにくいです。
ですから、周囲が異変を察し、病院に連れていくといいでしょう。
本記事では、統合失調症を放置する危険性だけでなく、医者に行きたがらない本人を説得する方法など、細かく述べてきました。
また、ウッチーの経験談を交えて解説してきたので、何かの参考になるはずです。
まずはクリニックを受診し、早急に治療を開始するようにしましょう。
そうすれば、きっと回復し、元通りの生活が送れます。
この記事が、統合失調症を治療で迷う方の参考になれば幸いです。
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