こんにちは、ウッチーです。
今回は、統合失調症と嚥下障害の関係についてまとめます。
統合失調症の治療は長期にわたります。
その結果、高齢の患者さんになるほど、嚥下障害が出やすくのなるのです。
この記事では、特に高齢の統合失調症の患者さんに多い「嚥下障害」ついてまとめていきます。
それでは、早速見ていきましょう。
本記事はこんな人にオススメ
- 統合失調症と嚥下障害の関係について調べている方
- 最近食べ物が飲み込みにくいと感じる方
□まずは確認しよう!「嚥下障害」とはこんな症状です
嚥下障害とは?
「嚥下(えんげ)」とは、口の中の食べ物を飲み込み、胃に送る動作です。
そして、この飲み込む動作が上手くできなく状態を「嚥下障害」と呼んでいます。
食べ物を上手く飲み込めないと、どうなるでしょうか?
具体的には次のような状態になります。
- 低栄養や脱水を起こす
- 食べ物がのどに詰まって窒息する
- 誤嚥性肺炎を引き起こすリスクが上がる
このように、色々な問題が出てきます。
それを踏まえて、嚥下障害の症状を見ていきましょう。
嚥下障害の症状
食事中にむせる
嚥下障害になるとむせやすくなります。
特にむせやすい食べ物は――。
- 味噌汁
- お茶
- 水分を含んだ固形物
などです。
ただ、むせるのが嫌で、水分を取らなくなると、脱水症状につながるので注意が必要。
また、食べ物以外には、自分の唾液を飲み込む時にむせるケースもあります。
固形物を噛んで飲み込めない
嚥下障害になると、硬い食べ物があまり食べられなくなります。
それは、よく噛まないと飲み込めないためです。
ですので、嚥下障害になると、柔らかい食べ物や、よく噛まないでも食べられる食品を好むようになります。
そうなると、栄養が偏りやすくなり、結果的に低栄養につながるのです。
食事が最後まで楽しめない
嚥下障害になると、時間をかけてよく咀嚼する必要が出てきます。
また飲み込んだつもりでも、口の中に食べ物が残るので、食事に時間がかかるようになるのです。
また、食べられるものが制限されて、食事という楽しみを奪われてしまいます。
こうなると、食べる意欲の低下につながるのです。
場合によっては、食事をしているだけで疲れてしまい、出された食事をすべて食べられなくなってしまいます。
食後声がかれる
嚥下障害になると、声質が変化すると言われています。
食べ物を飲み込んだ後に、声がかすれたりするのです。
これは、口の中に食べ物が残り、痰がからみやすくなり、結果的にガラガラとした声になってしまうために起こります。
体重の低下
嚥下障害になると、食べる量が減ります。
また、食べる内容が偏るため、低栄養になってしまうのです。
その結果、体重が減り、健康状態が悪くなります。
□しっかり把握! 統合失調症は「嚥下障害」になりやすい?
統合失調症の治療の基本は薬物療法です。
ただ、この薬物療法は、必ずしもプラスの効果だけとは限りません。
実は、統合失調症をはじめとする、精神疾患を抱えた患者さんの中には、薬物療法をすると、一過性の嚥下障害が発症するというデータがあるのです。
これは、治療の初期に起こることが多いのですが、慢性期に発症すると、対応困難な嚥下障害に発展するので注意が必要になります。
これは、一体なぜなのでしょうか?
統合失調症の患者さんに嚥下障害が多い理由を見ていきましょう。
その理由は主に――。
「ジストニアという副作用が関係しています」
ジストニアとは、無意識に筋肉がこわばってしまう不随意運動の1種です。
統合失調症の副作用の1つとして、発症するケースがあります。
そして、このジストニアは、口や口の中、気管内で起きてしまうと、嚥下障害に発展するのです。
このような副作用があるため、統合失調症の患者さんは、比較的嚥下障害が出やすいのです。
□「嚥下障害」は危険?「誤嚥性肺炎」とは?
みなさんは、「誤嚥性肺炎」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
お年寄りになると、なりやすい病気であり、嚥下障害の症状がある方は注意する必要があるのです。
まずは、誤嚥性肺炎についてみていきましょう。
誤嚥性肺炎とは?
口の中の食べ物を飲み込む時、気管につながる部分は閉じています。
ですが、嚥下障害があると、この機能が上手く働きません。
そうなると、唾液や食べ物や胃の逆流物が、気管に入ってしまうのです。
この時、気管に入った唾液や食べ物に含まれる細菌が肺に送り込まれると危険!
肺の中で炎症を起こしてしまうのです。
その結果、激しくせき込み、高熱が出る症状が出ます。
そして、この症状のことを――。
「誤嚥性肺炎」
と呼んでいます。
実を言うと、肺炎はがんや心疾患について3番目に多い死因だと知っているでしょうか?
肺炎で亡くなるのは、ほとんどが高齢者です。
そして、肺炎の中でも、誤嚥性肺炎で亡くなる方が全体の7~8割以上を占めます。
高齢者は特に、気管の異物を追い出す機能が衰えているのです。
そうなると、誤嚥を起こしやすく、結果的に誤嚥性肺炎になりやすくなります。
よって、高齢の統合失調症の患者さんは、特に誤嚥性肺炎に注意です。
特に胃の逆流物を誤嚥すると、それに含まれる消化液や酸の影響で気管内の粘膜が損傷します。
同時に、一度傷ついた気管の粘膜は治りにくく、動きも鈍くなるのです。
さらに、一度誤嚥性肺炎になると、また繰り返す可能性高くなるので、危険な病気であると言えるでしょう。
□一体どうする?「嚥下障害」のリハビリ
- 嚥下障害の評価
- 口腔ケア
- 咬合の回復(義歯などを作製して、しっかり噛めるようにする)
- 嚥下訓練
この4つの手順で行います。
リハビリ方法① 嚥下障害の評価
まずは、嚥下障害のレベルを確認する必要があります。
どのような食事形態で、どれくらい自分で食事できるのか、確かめるのです。
「必要なカロリーと水分はすべて自分の口から摂取できるのか?」
これを判断し決めていく必要があります。
口から食べられない場合は、胃瘻や経鼻経管栄養などの栄養補給の方法を考ええないとなりません。
この評価方法は――。
- 「反復唾液嚥下テスト」
- 「水飲みテスト」
などのスクリーニング検査があります。
また、実際に色々な食事を食べて判断する、「フードテスト」などがあります。
より専門的に調べる時は、嚥下造影検査(VF)や咽頭内視鏡検査(VE)などが有効です。
リハビリ方法② 口腔ケア
口腔ケアというのは、歯や口の中を清掃することを指します。
嚥下障害のリハビリでは、まず、誤嚥性肺炎を予防が第一目的になります。
口腔ケアがしっかりしていていなと、口の中の汚物を飲み込み、その結果、誤嚥性肺炎に貼ってするケースがあります。
ですから、口腔ケアは非常に重要なリハビリの1つなのです。
リハビリ方法③ 咬合の回復
噛み合わせは嚥下機能を回復させるために重要です。
なぜなら噛み合わせがしっかりしていないと、食べ物を上手く噛めず、舌の上でまとめられなくなります。
そうすると、食べ物の塊を、のどの方に持っていく機能が損なわれるのです。
歯というのは、ただ噛むだけのものではありません。
嚥下運動にも重要な役割を持っているのです。
ですので、リハビリをとして、噛み合わせのチェックをする必要があります。
リハビリ方法④ 嚥下訓練
嚥下訓練には主に二つの種類があります。
それは――。
- 食事を用いない「間接的嚥下訓練」
- 嚥下食を用いた「直接的嚥下訓練」
この2つです。
間接的嚥下訓練は、頚部の屈伸、舌の伸展、咽頭のアイスマッサージなどがあります。
直接的嚥下訓練は、嚥下食という、嚥下障害を持つ方でも食べやすい形に加工された食事を使ってリハビリをします。
主に3つの段階にわかれ、開始食、嚥下食、移行食と、分類されているのです。
この食事を通して、どれくらい嚥下活動に障害があるか判定し、リハビリをしていきます。
嚥下食というと、マズいのでは? と思う方もいらっしゃいます。
しかし、近年の嚥下食は、ゼリー系、ペースト系など、さまざまあり、見た目も鮮やかですし、美味しくなっているので、あまり問題にはなりません。
□高齢の統合失調症の患者さんは特に嚥下障害に注意しよう
今回は、高齢の統合失調症の患者さんなりやすい、嚥下障害についてまとめました。
嚥下障害になると、食事が楽しめなくなります。
また、誤嚥性肺炎のリスクも高まるので注意が必要なのです。
最後にまとめとして、本記事で紹介した内容を振り返っていきましょう。
- 「嚥下障害」とはこんな症状です
- 統合失調症は「嚥下障害」になりやすい?
- 「嚥下障害」は危険?「誤嚥性肺炎」とは?
- 「嚥下障害」のリハビリ
以上4つ内容でお届けしました。
高齢の統合失調症の患者さんは、嚥下障害になりやすいです。
しかし、対策もあるので、ぜひ、この記事を参考にしてみてくださいね。


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