統合失調症を抱えながら働く人にとって、職場は「社会との接点」である一方で、ストレスや不安が最も出やすい場所でもあります。しかし、少しの工夫で“自分にとっての安全地帯”を作ることができれば、より落ち着いて仕事を続けることができます。
この記事では、職場で実践できる「安全地帯づくりの工夫」と、安心して働くためのヒントを当事者の視点で解説します。
職場における「安全地帯」とは?
安心して働ける空間のこと
職場での「安全地帯」とは、自分が落ち着いて働ける空間や状態を指します。周囲に気を遣いながらも、安心して集中できる“心の避難場所”を持つことが、長く働き続けるための鍵です。
統合失調症を患ったとしても、働きたいと考える方は多いです。そして、長く働くためには、安心して働ける場所づくりが必要になってきます。ですから、職場を安全地帯として利用できるようになると、ストレス少なく働けるようになるでしょう。
症状の再発を防ぐ環境づくり
ストレスや不安が続くと、統合失調症の症状が再燃することがあります。安全地帯を意識的に作ることで、心身のバランスを保ち、再発予防にもつながるのです。特に統合失調症の患者さんはストレスに対する耐性が低かったりします。
だからこそ、日々のストレスマネジメントがとても大切になってくるのです。同時に、職場にいる時間は1日の中でも長くを占めるので、職場の中に安全地帯を作っておくと、何かあった時にリラックスできるので非常にオススメです。
席や空間の工夫で落ち着きを保つ
安心できる席を選ぶ
出入口が見える席や、背後を壁にする席など、自分にとって安心できる位置を選びましょう。僕自身も、人の動きが気になるタイプだったため、「出入り口が見えるが人の視線が少ない席」を選ぶことで落ち着きを保てました。
可能であるならば、席は固定化しておくと良いでしょう。その場所が定位置になると、落ち着きを保ちやすくなります。また、自分の席の周りを好きなものでカスタマイズできたりするので、安全地帯を作りやすくなるでしょう。
避難できる場所を確認しておく
トイレや休憩室、近くのコンビニなど、一時的に離れて落ち着ける場所を事前に把握しておくのも大切です。調子が悪くなったとき、「どこに行けば安心できるか」を知っているだけで、心の余裕が生まれます。
私の場合、休憩時間にお茶を飲むために給湯室に行ったりしてリラックスしています。職場の中に複数の安全地帯を持っておくと、一つの場所がダメになった時でも使えるので覚えておきましょう。
集中力を保つためのツールを活用する
イヤホン・耳栓・ホワイトノイズ
周囲の雑音や人の話し声に敏感な方は、イヤホンや耳栓を使うことで集中しやすくなります。特にホワイトノイズアプリを活用すると、環境音を和らげながら作業に集中できます。
職場でイヤホンを使えるかどうかはその企業の就業規則によって差が出ます。ただ、可能であるならばイヤホンなどを使うと、自分の世界に没頭しやすいのでオススメです。周りの騒音をカットできるため、集中しやすくなるでしょう。
自分のリズムを守る習慣
1時間ごとに小休憩をとり、水を飲んだり深呼吸をしたりすることで、心をリセットできます。私も、仕事の合間に「3分間の深呼吸+ストレッチ」を入れることで、緊張を軽減できました。
特にストレッチなどは短い時間でもサクッとできるためオススメです。体を伸ばすと、血行が良くなりリラックス効果があります。ずっと座って作業していると体が硬くなりやすいため、休憩中に軽くストレッチなどをすると良いでしょう。
周囲との関係づくりも「安心」の一部
信頼できる人を見つける
職場の中で、相談しやすい上司や同僚を一人でも見つけておくと、安心感が大きく違います。「何かあったら話せる人がいる」というだけで、心理的な負担が減ります。特に障害者雇用の場合は、障害に対する配慮が受けられるため、相談できる人間を作ることは非常に有効です。
私も障害特性に応じた配慮を受けています。会社の上司などが私の病気を知っているため、働きやすいように色々調整してくれるのです。クローズの場合、配慮を受けるのは難しいですが、相談できる人間を見つけておくと良いでしょう。
必要に応じて配慮を伝える
統合失調症をオープンにするかどうかは人それぞれですが、働きやすさのために必要な配慮を伝えることは大切です。「集中できる環境で働きたい」「静かな席を希望したい」といった希望は、職場全体にとっても良い改善につながります。
私の経験をもとにお話しすると、統合失調症の患者さんは配慮があった方が上手く働けると感じます。その方が障害を理解してもらえますし、ストレスをなるべくかけずに働けるようになるのです。ぜひ、覚えておいてくださいね。
【まとめ】安心できる職場環境を自分で整える
職場での安全地帯づくりは、「環境」と「習慣」と「人間関係」の3つの要素がポイントです。最後にまとめとして、下記のポイントをしっかり押さえておきましょう。
- 出入口や壁際など、自分に合った席を選ぶ
- トイレや休憩室など、避難場所を把握する
- イヤホン・耳栓・ホワイトノイズで集中を守る
- 小休憩を習慣にして心をリセットする
- 信頼できる人を見つけ、必要な配慮を伝える
統合失調症を抱えながら働くことは簡単ではありません。しかし、自分なりの「安心の工夫」を積み重ねることで、無理なく続ける働き方が見えてきます。そして、安全地帯を職場に作れば、長く働けるようになるでしょう。
▶ 動画はこちらからご覧いただけます
🧠 職場での「安全地帯の作り方」について、当事者の体験を交えながら詳しく解説しました。
統合失調症を抱えながら働く方、また職場で支援に関わる方にもおすすめの内容です。
安全地帯についてはこちらの記事でも詳しく解説しています⬇️



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