はじめに
「働いたら年金が減るのでは?」
「体調が崩れたら続けられないかも…」
そんな不安を抱えながらも、一歩踏み出したい。この記事では、統合失調症当事者である筆者が A型作業所で働きながら障害年金を受給している経験 をもとに、働き方と制度のバランスを解説します。YouTube動画とあわせて、生活の安心に役立つ情報をお届けします。
障害年金と仕事は両立できる
働ける=年金が止まるわけではない
障害年金は「働けない人向け」ではなく、「生活の安定を支える制度」です。そのため、働いていても障害年金は同時に受給できます。ですので、「収入がある=即停止ではない」という点を押さえておきましょう。
私自身、現在A型の作業所と同時に障害年金を受給しています。そして、私の通う作業所の利用者の多くも、私と同じで働きながら障害年金を受給し、生計を立てているのです。両立が可能なので、生活の基盤を作りやすくなるでしょう。
むしろ社会参加は評価されることも
体調を見ながら働けることは回復過程の一部です。支援を受けながらの就労は、肯定的に見られると思います。特に障害年金は、就労する際に制限があり、配慮があって始めて働けるみたいに説明できると、受給しやすくなると言われています。
働いたら障害年金がもらえないと思っている人の多くは、一般就労を想定しているからだと思います。健常者と同じ条件で働くと、障害が軽くなっているとみなされやすく、その結果、等級が下がったり、支給停止になるケースも、全くないわけではないようです。
A型作業所の収入と生活のバランス
年金+A型収入の安定コンビ例
障害年金とA型の収入を組み合わせて生計を立てるパターンは、非常に合理的です。私もこれを実践していますが、無理なく働き、それでいて一定の収入も目指せるという安定ラインだと感じます。具体的には、下記のような収入イメージです。
例:
障害基礎年金(月 約6〜8万円)
+ A型給与(月 約5〜8万円)
= 無理なく生活を支える基盤に
これには、地域差があります。東京をはじめとする大都市では、最低賃金が高いため、その分収入も上がります。ただ、地方で今は時給1,000円を超えているので、週5〜6日働くと、大体9〜10万円前後の賃金になると思います。
収入が上がりすぎたら見直しで対応
報酬や労働時間が増えれば再審査の可能性もあります。しかし支援員と共有しながら進めれば安心です。ただ、収入が増えた場合は、障害年金と併用するというよりも、仕事の給与で一本化できると思います。
障害年金と給与を併用するケースで多いのは、A型や短時間勤務などで平均的な給与よりも低い場合のみだと思います。実際問題、普通に働いている統合失調症の患者さんは、仕事の給与だけでやっている人も一定数いるようです。
働くことへの「罪悪感」とどう向き合う?
「支援を受けながら働くのは悪いこと?」
障害年金と給与を両方もらうのはよくない、そう思いがちですが…支援は「自立のため」にあるものです。そのため、「できること」を少しずつ広げていく形でOKだと思います。私も現在はA型と障害年金を両方頂いていますが、将来的には一般就労したいという目標もあります。
仮に一般就労できたとすると、その給与だけでも生計を立てられるようになるので、例え障害年金が不支給になったとしても、あまり問題にはならないと思います。事実、障害年金が何らかの理由でもらえない人は、普通に働いて生計を立てているのです。
自分のペースが継続を作る
統合失調症の患者さんが、健常者と同じルールで働くのは、そんなに簡単ではありません。特に、療養明けの患者さんには、ほぼ不可能だと思った方がいいでしょう。ですので、段階を踏んでリハビリする必要があります。具体的には、下記のような形です。
・休む日があってもいい
・焦らなくていい
・今日の一歩を肯定することが大事
例えば、最初から就労するのではなく、初めは就労移行支援の事業所に通い、そこで生活リズムを整え、その後、B型やA型に進み、そこである程度仕事ができるようになったら一般就労に移れば、無理なく働けるようになるでしょう。
制度を味方につけるとさらに安心
生活を支える制度例
統合失調症の患者さんが自立した生活を送るためには、国の支援制度をフル活用するといいでしょう。具体的には、下記の福祉サービスがあります。私も下記で紹介しているサービスを利用したこともありますし、現在も使っているものもあります。
・自立支援医療(医療費1〜3割に軽減)
・住宅扶助/家賃補助
・通院交通費助成(地域差あり)
特に自立支援医療制度は必ず使うようにしましょう。これは収入によって差が出るのですが、精神科の医療費が1割負担でよくなり、月々に支払う医療費の上限が決まり、それを超えた分は支払う必要がなくなるため、この制度は非常に優れています。
働き続ける支援もある
統合失調症の患者さんが無理なく働き続けるためには、国のやっている福祉サービスを利用するといいでしょう。実際に私も下記のようなサービスを使って、安心して働けるようになったと思っています。
・就労定着支援
・相談支援専門員
・地域活動支援センター
これらの福祉サービスは、「働く」と「安心」を同時に手に入れる仕組みです。利用するのは「恥ずかしい」や、「申し訳ない」と考えるのではなく、使えるサービスは全て使うくらいの気持ちでいた方が働きやすくなると思います。
【まとめ】支援を受けながら働くことは立派な自立
無理なく社会とつながる
統合失調症になっても、社会と繋がりを持つようにしてください。なぜなら、社会との繋がりがあると、生活の質が向上するからです。そして、少しでも社会と関わることは、大きな一歩になると思います。
私の場合、統合失調症になり10年以上療養してきました。その間、社会との繋がりが希薄になって、辛い思いをしましたが、今こうして回復し、再び社会と接点を持てるようになりました。そして、社会と繋がりがあった方が、前向きになれるような気がします。
あなたのペースで
統合失調症は精神の障害です。そのため、健常者が普通にできることが、できなくなってしまうケースも多いのです。ですが、できない日があっても大丈夫だと思います。私も、病気になってできないことが増えたのですが、できないことを探すのではなく、できることを探した方が前に進めます。
そして、昨日より少し前へ進めたなら十分です。もちろん、毎日順調に前に進むわけではないと思います。人間ですから後退する時もあるでしょう。でも、長い目で見ると、着実に前身はしていると思うので希望を持ち続けてください。
📺 YouTube動画はこちら👇
障害年金と働くことは両立できる?そのリアルと安心設計を当事者が解説【A型・就労支援】
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障害年金については、こちらの記事でも詳しく解説しています⬇️




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