こんにちは、ウッチーです。
「パレイドリア」という言葉を知っているでしょうか?
コチラは、壁の染みやシーツのしわなどが、人や動物の顔に見えてしまうという現象です。
日本語では「錯視」と呼ばれています。
よく人の顔の形をした「岩」とかがありますよね?
岩が人の顔に見えてしまう……。
あれも、パレイドリアの一種です。
そんなパレイドリアを判定するためのテストが、「パレイドリアテスト」になります。
今回は、そんなパレイドリアテストで、統合失調症は診断できるのか探ります。
この記事が、パレイドリアテストについて調べている方も参考になれば幸いです。
本記事はこんな方にオススメ
- 統合失調症について調べている方
- パレイドリアテストについて調べている方
□パレイドリアテストで統合失調症は判断できる?
結論からお話しすると――。
統合失調症の方を対象にした、パレイドリアテストの実験というは、ウッチーが確認した限り、見つかりませんでした。
しかし、レビー小体型認知症という認知症を患う方に向けた、実験は行われています。
レビー小体型認知症とは、パーキンソニズム、幻視、認知の変動が生じる、認知症の一種です。
通常の認知症と違うのは「幻視」があるということでしょう。
幻視というのは、「実在しないものが見える現象」になります。
レビー小体型認知症の70%に、この幻視が発生すると言われているのです。
統合失調症でも、「幻視」という症状が出るケースがあります。
これは主に、統合失調症の陽性症状の1つです。
陽性症状というのは、「幻覚」「妄想」などが生じる統合失調症の症状になります。
そんな中、東北大学の森悦朗氏のグループがこんな実験を行いました。
それは――。
「レビー小体型認知症の幻視を確認するための、パレイドリアテストを開発」
です。
パレイドリアテストというのは、森悦朗氏のグループが作り出した、幻視を図るためのテストになっています。
そして、レビー小体型認知症の患者さんに、花やネクタイの画像を見せて、何に見えるのか説明してもらいました。
その結果――。
「テストを受けた全員にパレイドリアが出た」
としています。
つまり、花やネクタイの画像の中に、人や動物の顔が見えると、説明したのです。
以上のことから――。
「レビー小体型認知症の幻視とパレイドリアは類似する症状」
と、いうことが言えると、森悦朗氏のグループは発表しています。
□統合失調症の幻視にも「パレイドリアテスト」は応用できないか?
今回の実験は、主にレビー小体型認知症の患者さんを対象にしています。
ただ、幻視は統合失調症の症状でもあります。
となると、このパレイドリアテストを、統合失調症の診断にも応用できそうですよね?
統合失調症の幻視も、もしかすると、パレイドリアに近い側面を持っているのではないかと、ウッチーは考えています。
レビー小体型認知症の患者さんを対象にしたパレイドリアテストでは、全員にパレイドリアが起きています。
つまり、対象になった花やネクタイの中に、あるはずのない人や動物の顔を見ているのです。
ウッチー自身、幻視には結構苦しんだので、このようなテストが、統合失調症にも応用されて、診断のきっかけになればいいなと思っています。
パレイドリアと幻視は、どちらも似ている錯覚現象です。
ですので、幻視の有無を確かめるために、一つの方法になればいいですね。
□「パレイドリアテスト」の今後に期待しよう
今回は幻視の有無を図るために、1つの指標になるのではないかと期待される「パレイドリアテスト」に関する情報をまとめました。
今のところ、統合失調症の方を対象にしたパレイドリアテストは行われていないようです。
ただ同じ幻視の症状がある、レビー小体型認知症の患者さんを対象にした実験は行われています。
その結果――。
「パレイドリアは幻視と類似する症状ではないか?」
という風に言われるようになりました。
今後の、このような実験が統合失調症の方にも応用されれば、統合失調症の診断や治療方法の役に立つのではないでしょうか?
個人的に結構気になった研究論文でしたので、統合失調症と結び付けて、1つの記事にしてみました。
この記事が、統合失調症に関する情報を調べている方の参考になれば幸いです。
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