こんにちは、ウッチーです。
「ジプレキサというお薬に興味があるけど、正直どうなの?」
と、このような悩みを聞くことがあります。
結論からお話しすると――。
「ジプレキサは統合失調症の症状を抑える効果が高い!」
と、ウッチーは感じています。
事実、ウッチーは入院中「ジプレキサ」を飲んで治療を進めたのです。
そして、その結果、3カ月ほどで退院できるくらいまで回復しました。
ですから、このお薬の効果は高いと言えます。
しかしながら、残念な点もあるので、この記事で詳しく解説していきます。
この記事が「ジプレキサ」について調べている方の参考になれば幸いです。
□まずは理解しよう!「ジプレキサ」ってどんなお薬なの?
ジプレキサは、2001年に登場した「統合失調症」のお薬です。
第二世代の抗精神病薬になります。
統合失調症のお薬には――
- 第一世代の抗精神病薬(定型抗精神病薬)
- 第二世代の抗精神病薬(非定型抗精神病薬)
の2種類があります。
定型抗精神病薬は、古いタイプのお薬です。
主に、統合失調症の陽性症状に効果があります。
※陽性症状:統合失調症の「幻聴」「幻覚」「妄想」などがあらわれる症状
ですが、陰性症状には効果がありません。
ですから、陰性症状を抑えるお薬を飲む必要があります。
そのため、必然的に飲むお薬の量が増えるのが難点です。
※陰性症状:統合失調症の「無気力」「寝てばかりいる」などの症状
これに対し、非定型抗精神病薬は陽性症状、陰性症状に効果があります。
ゆえに、1つの薬だけで、統合失調症の嫌な症状を抑えられるのです。
基本的に、現在の統合失調症の治療では、非定型抗精神病薬が使われます。
そして、ジプレキサも非定型抗精神病薬の1つなのです。
ジプレキサは色々な受容体に作用します。
それにより、MARTA(多元受容体標的化抗精神病薬)とも呼ばれているのです。
※受容体:カラダにあって、外界や体内からの何らかの刺激を受け取り、情報として利用できるように変換する仕組みを持った構造のこと
ジプレキサは、過剰なドパミンを抑える働きが強いです。
統合失調症はドパミンという脳内物質が過剰に分泌され、発症すると言われています。
そのため、このドパミンを抑えると、統合失調症の嫌な症状に効果があるのです。
また、ジプレキサには、気分の安定も効果があると変わっています。
ですから、うつ病や双極性障害の治療にも、このお薬が使われるのです。
それ以外には、鎮静作用があるため、衝動を抑えたり、不眠にも効果があったりすると言われています。
つまり、ジプレキサは統合失調症の嫌な症状に効く、マルチなお薬と言えそうです。
□実際に「ジプレキサ」はウッチーによく効きました
ウッチーは統合失調症で入院した時「ジプレキサ」を服薬していました。
入院して最初の頃は、かなり症状がひどく、保護室で治療を続けていたのです。
ですが、ジプレキサを服薬し始めて、1週間くらいで、なんとなく症状が落ち着いてきました。
そして、2週間後には保護室を出て、普通の病室に移ったのです。
そんな経験を踏まえ、ウッチーは「ジプレキサ」は次のようなメリットがあると考えます。
- 陽性症状・陰性症状ともに効果あり
- 鎮静作用があるのでよく眠れる
- ジェネリックがあるので薬価が安い
以上のメリットを感じました。
それでは1つずつ見ていきましょう。
ジプレキサのメリット① 統合失調症の症状に効果が高い
ジプレキサは、統合失調症の症状である「陽性症状」、「陰性症状」の2つに効果が高いです。
陽性症状には効きにくいという情報もあるのですが、ウッチーはそんな風に感じませんでした。
若干の「幻聴」は残りましたが、かなり嫌な症状はなくなったのです。
もちろん、陰性症状にも効果があります。
統合失調症になると、「意欲の減退」、「感情がなくなる」など、陰性症状に苦しむ場合も多いです。
ただ、ジプレキサを飲んでいると、いくぶんか症状が治まった気がしました。
ジプレキサのメリット② よく眠れる
ジプレキサを飲んでいた時は、比較的よく眠れていました。
このお薬は、1日1回の服薬でいいので、ウッチーは夜飲んでいたのです。
寝る前に飲むと、眠気が襲ってきて眠れるようになります。
統合失調症になると、睡眠薬を使うケースも多いです。
ただ、睡眠薬を使うと、翌日に眠気が残ったりして意外と大変。
その点、ジプレキサは統合失調症の症状を抑えながら、鎮静作用もあるので不眠にも効果があります。
ジプレキサのメリット③ 薬価が安い
ジプレキサは2001年に登場したお薬です。
そのため、発売から結構経っており、ジェネリックがあります。
ジプレキサのジェネリックは「オランザピン」という名前です。
普通のジプレキサは――。
- ジプレキサ10㎎:1錠約324円
- ジプレキサ5㎎:1錠約171円
となっています。
ですが、ジェネリックになると――。
- ジプレキサ10㎎(ジェネリック):1錠約70円
- ジプレキサ5㎎(ジェネリック):1錠約35円
くらいになります。
統合失調症のお薬は、基本的に薬価が高いです。
しかし、ジプレキサのようにジェネリックがあると、かなりお財布には優しいと言えます。
ジプレキサには、このようなメリットがあると感じています。
□ココが残念!「ジプレキサ」を服薬するときに注意すべき点とは
ジプレキサは太りやすいお薬
ジプレキサは統合失調症に効果の高いお薬です。
それは、自分自身で服薬してみて、そう感じました。
しかし、ジプレキサには、決定的というか、結構大きな弱点があります。
それは――。
「かなり太りやすいお薬」
ということです。
ジプレキサは食欲増進の副作用があり、糖尿病の方は使えないお薬となっています。
事実、ウッチーはジプレキサを飲み始めて、体重が30㎏増えてしまいました。
「え? 30㎏も太っちゃうの!?」
と、驚かれる方も多いかもしれません。
これには、少しばかりカラクリがあります。
実は、ウッチーは身長が179㎝あるのですが、入院した時は51㎏しかありませんでした。
統合失調症の症状の影響で、食欲不振になり、ほとんど食べられなかったので、激やせしてしまったのです。
ですから、普通の人に比べると、太る幅も大きくなっています。
大体1年くらいで30㎏太り、一番体重があった時で81㎏でした。
この時はお腹も出ていましたし、かなりぽっちゃりとしていたのです。
ジプレキサには「食欲増進」という困った副作用があります。
但し、この副作用を利用して、食欲不振の高齢者に「ジプレキサ」が処方されることもあるようです。
「でも、食欲が出ても食べなければいいんでしょ?」
と、考えたくなります。
事実、ウッチーもそう思っていました。
ですが、ジプレキサの食欲が増す副作用は結構強烈です。
食事をしたばかりなのに、どういうわけかお腹が空いてしまいます。
そのため、よく食べ物を食べていました。
故に体重はどんどん増えて、結果的に30㎏も太ってしまったのです。
では、どんな方法で体重増加を抑えればいいのでしょうか?
ウッチーは主に2つの対策があると考えます。
それは――。
- 運動する
- 食事管理
この2つの対策です。
1つずつ見ていきましょう。
ジプレキサで体重増加を抑える方法① 運動する
統合失調症のお薬の中には、代謝を低下させてしまうものもあります。
ジプレキサもそのような傾向が強いと感じました。
その上で、たくさん食べていれば、当然ですが太ります。
ですから、適度に運動を取り入れるといいでしょう。
ウッチーはジプレキサを飲むようになり、ランニングを始めました。
ただ、ランニングも結構注意です。
中途半端に走ると、余計にお腹が空いてたくさん食べてしまうのです。
そのため、ウッチーは結構本格的に走りました。
- 基本毎日10㎞
- 週末は20㎞のロングラン
- 月に一度マラソン大会に出る
などを実践してきました。
ゆえに、市民ランナーとしては、結構走っていた方だと思います。
ここまですると、体重は増えません。
むしろ痩せてきました。
ですが、これを真似しろとは言いません。
まずは、散歩などから始めてみる。
少しずつでいいからカラダを動かすと、リフレッシュにもなります。
また、何か運動している時はモノを食べないので、余計なカロリーを摂取するのを防げるのです。
ジプレキサを飲む場合は、体重増加に気を付けて、適度に運動するようにしてください。
ジプレキサで体重増加を抑える方法② 食事管理
ジプレキサを飲み、食べてしまうのは仕方ないです。
とにかくお腹がすくので、食べたくなってしまいます。
ウッチーもよく食べていたので、食べてしまう気持ちはよくわかります。
問題はこの時に食べる物です。
お菓子やジュースなどを食べていると、当然、カロリーオーバーし太ってしまいます。
ですからウッチーは次のようなものを食べていました。
- こんにゃく麺
- カロリーゼロの炭酸飲料
- 寒天ゼリー
とにかく低カロリーなものを選び、食べるようにしていました。
療養中、ウッチーの家の近くには100円ローソンがあり、そこで1袋30Kcalくらいのこんにゃく麺が売っていました。
そのこんにゃく麺を食べたり、後はカロリーゼロの炭酸飲料、寒天ゼリーなどを食べたりしていました。
炭酸はお腹が膨らむので、満腹感を味わうことができます。
また、寒天ゼリーもカロリーがかなり低いので、たくさん食べてしまっても安心です。
たくさん食べてしまう時は、カロリーの低いものを選んで対処するようにするといいでしょう。
□太る以外の「ジプレキサ」の副作用を教えて
ジプレキサが太りやすいというのは、説明してきたとおりです。
それ以外の副作用はあるのでしょうか?
ウッチーは実際にジプレキサを服薬し、次のような副作用がありました。
- カラダが勝手に動く
- 舌が震える
です。
1つずつ見ていきましょう。
ウッチーが感じたジプレキサの副作用① カラダが勝手に動く
これはアカシジアという副作用です。
アカシジアというのは、カラダがむずむずとしていまし、耐えず動いてしまう副作用のことを言います。
ウッチーもアカシジアが出て、カラダが勝手に動いてしまうので困りました。
ただ、これは副作用止めを飲むと、結構治まります。
ですので、アカシジアが出たとしても冷静に対処するようにしてください。
副作用止めを飲めば治りますし、ずっと副作用が続くわけではないので大丈夫です。
ウッチーが感じたジプレキサの副作用② 舌が震える
ウッチーは抗精神病薬を飲むと、決まって舌が震えます。
きっと、そういう体質なのでしょう。
これは、どのお薬を飲んでも発生してきました。
舌が勝手に動くので、上手く話せないのです。
また食事するのもしんどくなります。
この場合も副作用止めを飲んで対処するのが一般的です。
後は、減薬するという手段もありますが、減薬すると統合失調症の嫌な症状が再発しやすいので、必ず医師の指示に従ってするようにしてください。
大切なのは――。
「勝手にお薬を止めない」
と、いうことに尽きます。
副作用が出たとしても、副作用止めを飲めば、症状は軽くなります。
ですから、慌てずに対処するようにしてください。
□ウッチーはどうして「ジプレキサ」を止めたのか知りたい
統合失調症の嫌な症状を抑える効果が高いのが「ジプレキサ」です。
ウッチー自身、このお薬には結構助けられました。
しかし、現在ウッチーはこのお薬を服薬していません。
それには、大きな理由があります。
その理由とは――。
「やはり太るのが嫌だった!」
これに尽きます。
もちろん、ジプレキサを飲んでも太らない人はいるでしょう。
このお薬は2001年に登場しているので、歴史があります。
ですから、多くの当事者が、このお薬を服薬しているのです。
ただ、ウッチーは太るという副作用が強烈すぎました。
正直、30㎏も太ってしまった時は、ヘコんでしまったのです。
自分が嫌になり、精神状態も悪かったと思います。
もちろん、運動を始めて、ある程度体重をコントロールできるようになっていました。
でも、食欲の増加を抑えるのが難しく、医師に相談したのです。
その結果、変薬してみようということになり、ジプレキサは止めました。
ジプレキサの承認時の副作用報告では――。
- 約8%の方に体重増加がみられた
と、あります。
しかし、この数値以上に、ジプレキサは太りやすいと感じます。
実際問題、ジプレキサを服薬し、太ってしまう人は多いようです。
ネット上の口コミを見ても、
- 「食事量は変わっていないのに太った」
- 「運動しないと確実に太る」
などの声が多くなっています。
但し、ジプレキサを服薬しても、大丈夫という方もいらっしゃいます。
ですから、合う、合わないがあるのでしょう。
少なくとも、ウッチーはジプレキサでかなり太ってしまったので、合わなかったようです。
確かな効果があるだけに、この点だけは非常に残念でした。
ジプレキサを服薬するときは、体重の増加には注意するようにしてください。
そして、体重が増えすぎるようであれば、早めに医師に相談するといいでしょう。
早めに対策を打っておけば、このお薬と上手くやっていけるはずです。
□太りやすいけど「ジプレキサ」には確かな効果がある
今回は、2001年に登場した、非定型抗精神病薬「ジプレキサ」を紹介しました。
実際にウッチーは、このお薬を服薬していた時期があります。
そして、統合失調症の嫌な症状に対する確かな効果を感じています。
しかしながら、太りやすいという副作用も同時に経験しました。
ですから、この薬で太ってしまうという悩みを抱える方の気持ちはよくわかります。
運動すれば、ある程度体重はコントロールできますが、食欲の増加は辛いですよね?
最後に、この記事のまとめとして、紹介した内容を振り返っていきます。
- 「ジプレキサ」ってどんなお薬
- 「ジプレキサ」はウッチーによく効きました
- 「ジプレキサ」を服薬するときに注意すべき点
- 太る以外の「ジプレキサ」の副作用
- ウッチーはどうして「ジプレキサ」を止めたのか
以上5つの点を紹介してきました。
ジプレキサは歴史もあり効果の高いお薬です。
ですので、治療を進める上で、このお薬を選ぶ意味はあるでしょう。
但し、太りやすいという注意点もあります。
適度に運動を取り入れるなどして、対応するようにしてください。
もちろん、医師にも困ったことを伝えるのは非常に大切です。
統合失調症の治療は、自分一人でするものではありません。
医師を活用し、お互いに進めていくものなのです。
この点をしっかり自覚しておけば、「ジプレキサ」で、効果的に治療ができるでしょう。
今回の記事が、統合失調症のお薬である「ジプレキサ」を調べている方の参考になれば幸いです。
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