統合失調症の就労でよく聞く「クローズ」について知ろう

就職・サービス・治療法について

こんにちは、ウッチーです。

「統合失調症だけど、クローズで働こうと思ってるけどどう?」

と、こんな声を聞くことがあります。

結論からお話しすると――。

「統合失調症を患い、クローズで働く方はたくさんいらっしゃいます」

ですので、クローズで働く意思があるのなら、問題はありません。

しかしながら、クローズで働くのは、結構勇気がいること。

ウッチー

今回は、実際にクローズで働いた経験のあるウッチーが「クローズ」について語ります。

自分らしく働くためにも、最良の就職への道を目指したいものです。

この記事が、統合失調症だけど、クローズで働きたいと考える方の参考になれば幸いです。

□そもそも「クローズ」ってどんな意味なの?

統合失調症になり、ある程度回復してくると、就労を目指すケースが多いです。

そんな時、よく聞くのが「クローズ」というフレーズでしょう。

この項目では、まず「クローズ」というのが、どんな意味なのか解説していきます。

クローズというのは、障害を黙って働くことを意味します。

自分が統合失調症になって、それを隠しておきたいと考える方も多いでしょう。

そういう時は、クローズで就職活動をすると、障害を公表する必要がありません。

これに対し、障害を公表して働くことを「オープン」と呼んでいます。

統合失調症を患い、就職活動をする時は――。

  • クローズ
  • オープン

このいずれかでするようになります。

実際問題、障害をあまり人に話したくない人が多いので、クローズで就職活動をする方も多いです。

では、クローズのメリットやデメリットなどは、どんな点でしょうか?

次項以降、詳しく解説していきます。

□「クローズ」で働くメリットを確認しよう

クローズで働くメリットは何でしょうか?

ウッチー

ウッチーは主に2つのメリットがあると考えます。

それは――。

  1. 求人の数が豊富(仕事を選べる)
  2. 賃金が高い傾向がある

以上の点です。

1つずつ見ていきましょう。

クローズで働くメリット① 求人数が豊富

クローズで働く場合、主に一般の求人に応募して採用試験を受けます。

ですので、仕事の数はかなり豊富です。

ハローワークに行くと、大体1日で2万件近い求人が公開されます。

よって、色々な条件を選び、受けたい企業を選別することができるでしょう。

また、企業形態も自由に選べます。

例えば――。

  • 正社員
  • 契約社員
  • アルバイト

などです。

クローズで就職活動をする場合、特に正社員の求人の比率が高いので、この点はかなり優れています。

クローズで働くメリット② 賃金が高い

クローズは一般就労になりますので、基本的に賃金は高いです。

アルバイトになると、最低賃金しか保証されないケースもありますが、多くの場合で、収入は高くなっています。

障害を公表するオープンでは、主に障害者枠を使って活動します。

その場合、お給料が最低賃金しか保証されないケースが多く、その点はマイナスです。

ですが、クローズの場合は、ある程度の賃金が最初から保障されています。

したがって――。

  • 家族を養う必要がある
  • 親の介護費を捻出しないとならない

などの事情があっても、対応できる場合が多くなっています。

以上の点が、クローズで働くことのメリットであると言えるでしょう。

□「クローズ」で働くデメリットが知りたい

では、反対にクローズで働くデメリットはあるのでしょうか?

ウッチー

ウッチーは、主に3つのデメリットがあると考えます。

それは――。

  1. 通院のタイミングが難しい
  2. 仕事上の配慮がない
  3. 障害がバレるのではないかという不安がある

以上3点です。

1つずつ見ていきましょう。

クローズで働くデメリット① 通院のタイミングが難しい

クローズで働く場合、通院日などの融通は利きません。

正社員になると、恐らく朝から晩まで働きます。

ですので、日中にクリニックに行くのは難しいでしょう。

夜までやっているクリニックに転院する必要もあるかもしれません。

また、服薬のタイミングも意外と難しいです。

クローズですので、お薬の飲む姿をあまり人に見せられません。

休憩時間に隠れて飲むしかないので、それもストレスになるでしょう。

クローズで働くデメリット② 仕事上の配慮がない

統合失調症になると、どうしても認知機能に障害が出てしまいます。

その結果、普通の人が当たり前にできる仕事が、できなくなったりするのです。

自分は一生懸命にやっているのに、ミスばかりしていると、やる気がないと思われてしまいます。

仕事上の配慮がほとんどないので、常にストレスを抱えながら仕事をする必要があるでしょう。

クローズで働くデメリット③ 病気がバレるかもしれない

クローズは、障害を隠して働きます。

しかし、ひょんなことから、障害がバレてしまうケースも多々あります。

そんな時は、対応が結構難しく、悩んでしまう当事者も多いです。

また、障害がバレてしまうのでは? と常に不安になり、仕事にならないこともあります。

たえずおびえて仕事をしないとならないので、普通に比べるとかなりストレスがかかるでしょう。

ウッチー

クローズで働く場合は、以上のようなデメリットがあると考えます。

この点をよく考えて、クローズでの就職活動を進めてください。

□みんなはどうしてる?「クローズ」で働く割合を調査

実際に統合失調症の方は、どんな就労の道を選んだのでしょうか?

ウッチーがアンケートを取り、終了状況をリサーチしてみました。

まずは、こちらの表をご覧ください。

ウッチー調べ 2020.02.20

アンケート結果、83%の方がクローズで就職されていました。

これは、かなり意外な結果になったと言えます。

実は、ウッチーはクローズとオープンの両方で就職した経験があります。

ですが、出会ってきた統合失調症の方の多くは、オープンで就職していたのです。

ただ、実際に幅広い人たちを対象にしてアンケートすると、クローズの方が多いとわかりました。

この理由は、メリットでも説明した通りです。

  • 求人が豊富
  • 賃金が高い。

この理由です。

多くの障害者雇用は賃金が低く、仕事内容も単調になっています。

そのため、仕事をしたという感じがあまりしなくて、達成感に乏しいです。

その点、クローズの就職は、幅広く仕事を選べるのが特長です。

これにプラスして、賃金も高い傾向にあるので、クローズを選ぶ方が多いのでしょう。

□「クローズ」で働く人はどんな仕事をしているの?

クローズで働く人は、一体どんな仕事をしているのでしょうか?

コチラの情報も気になると思いますので、調査しています。

下記の表をご覧ください。

ウッチー調べ 2020.02,20

多くの方が、事務職をされているようです。

次いで、販売職医療関係と続きます。

また、コールセンター軽作業などをされている方も、ある程度いました。

その他というのは――。

  • スキー場の管理人
  • 風俗関係
  • 不動産関係

となっています。

障害者雇用になると、軽作業や清掃業の割合が多く、事務系の仕事は少数です。

もちろん、全くないわけではないので、この点は安心してください。

恐らく、賃金や仕事のバランスを考えて、事務職に就いている方が多いのでしょう。

特に医療関係の仕事は、クローズならではとなっています。

また、販売職やコールセンターなどの仕事も、クローズで多い求人なので、選ぶ方が多いのでしょう。

いずれにしても、クローズで働いている方の多くは事務職をされていることがわかりました。

□ウッチーは「クローズ」で就職した経験がある

ウッチー

すでに少し紹介していますが、ウッチーは「クローズ」「オープン」の両方で就職した経験があります。

最初にクローズを選び、上手くいかず退職し、その後、オープンで就職し直しました。

ウッチーがクローズを選んだ理由は2つです。

それは――。

  1. 賃金が高かったから
  2. 障害を隠したかったから

この2つです。

1つずつ見ていきましょう。

ウッチーがクローズを選んだ理由① 賃金が高い

統合失調症になる前、ウッチーは洋服店の販売員として働いていました。

そして、そこでは正社員だったので、ある程度のお給料をもらっていたのです。

療養を終え、回復した時に、ある程度のお金がもらいたいと思っていました。

そうなると、賃金が低い障害者雇用は考えなかったのです。

実際にクローズで就職した時は、それなりの賃金が保障されました。

ですので、賃金にこだわる方は、クローズを選ぶといいでしょう。

ウッチーがクローズを選んだ理由② 障害を隠したかった

ウッチー

ウッチーは統合失調症になり、最初の頃は、障害者になってしまったことを恥ずかしく感じていました。

ですので、就職する場合は、それを隠そうと決めていたのです。

クローズで働く場合は、障害を公表する必要がありません。

よって、障害を隠して働きたい方は、クローズを選ぶといいでしょう。

と、ここまでクローズで働いた経験を述べましたが、実はウッチーは1ヶ月しか持ちませんでした。

つまり、クローズで働いたのは1カ月間しかないのです。

ウッチーがクローズで就職して続かなかった理由は2つあります。

それは――。

  1. 仕事上の配慮がなかった
  2. ストレス過多により症状が再発してしまった

以上の2つの理由です。

1つずつ見ていきましょう。

ウッチーがクローズを辞めた理由① 仕事上の配慮がない

ウッチーは認知機能の障害が残り、普通の仕事が上手くできません。

ただ、クローズで働きた始めた時は、ここを上手く理解していませんでした。

まず、複数の仕事を同時に任せられるとできません。

また、スピードを求められる仕事もほとんどできなかったのです。

仕事上の配慮がないというのは、想像以上にキツいものでした。

ウッチーがクローズを辞めた理由② 症状の再発

仕事ができず、会社の人には「使い物にならない」と罵られていました。

そんな中で、無理して働いていると、当然ですがストレスが過剰に発生します。

ストレスに弱いウッチーは、クローズの環境にいたら、統合失調症の嫌な症状が再発してしまいました。

再び「幻聴」を聞き、「妄想」するようになったので、仕事を辞めるしか道がありませんでした。

このように、クローズで働くメリットは多いのですが、同時にキツい面もあります。

人によっても差があると思いますが、ウッチーは仕事上の配慮がないと、全然ダメでした。

クローズで働きたいと考える方は、自分の障害のレベルをよく考えるようにするといいです。

少なくとも、ある程度コミュニケーションが取れて、仕事も普通にこなせるくらいでないと、クローズの就職は難しいと感じました。

もちろん、普通にクローズで働いている方もたくさんいらっしゃるので、その辺は、バランスを見て決めていけばいいでしょう。

一番いいのは、その仕事をやって自分が心地いいと思えるかです。

合った仕事は、多少辛くてもやっていけます。

クローズで働く場合は、仕事のやりがいや、配慮の有無などを考え、自分にとってベストな選択になるようにしてください。

統合失調症で就職活動を進める場合は、次の記事も参考にしてください↓

□統合失調症でも「クローズ」で働けるから安心しよう

今回は、統合失調症で就労を進める上でよく聞く「クローズ」について解説しました。

本記事でも解説してきたとおり、クローズにはメリットも多いです。

  • 仕事がたくさん選べる
  • 賃金が高い

これらのメリットがあります。

しかしながら、同時にキツい面もあるのも事実です。

  • 仕事上の配慮がない
  • 通院日などのタイミングが難しい

など、デメリットもあるので注意しましょう。

最後に、本記事のまとめとして紹介してきた内容をまとめていきます。

  1. 「クローズ」ってどんな意味
  2. 「クローズ」で働くメリット
  3. 「クローズ」で働くデメリット
  4. 「クローズ」で働く割合
  5. 「クローズ」で働く人はどんな仕事をしているの?
  6. 「クローズ」で就職したことのあるウッチーの経験談

以上6つの内容でお届けしました。

ウッチー

ウッチーは「クローズ」で就職した経験がありますが、長く続きませんでした。

ですので、クローズで働く難しさは知っています。

それでも、実際にアンケートを取り、多くの方がクローズで働いていることがわかりました。

よって、仮に統合失調症になっても、クローズで働けるでしょう。

難しいクローズの就職ですが、自分に合った仕事を見つけるためにも、色々試してみると効果的。

仮に難しいと思えば、方向転換すればいいだけの話です。

いずれにしても、クローズで働く方が多いのには驚きました。

これから、クローズで就職活動をしようと思っている方は、ぜひ、本記事を熟読してください。

きっと、何かのヒントになるはずです。

この記事が、統合失調症だけどクローズで就職活動を考えている方の参考になれば幸いです。

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