こんにちは、ウッチーです。
「統合失調症と双極性障害ってよく聞くけど、どんな病気なの?」
と、このような声を聞くことがあります。
結論からお話しすると――。
「統合失調症と双極性障害は違う病気です。しかし、併発することがあります」
ですので、違う病気になるのですが、似たような側面があるのは事実です。
今回は統合失調症のウッチーが、「統合失調症」と「双極性障害」の違いや、似ている面などを解説していきます。
この記事を読めば、2つの病気の違いや共通点がわかるでしょう。
本記事が、統合失調症と双極性障害の違いを調べている方の参考になれば幸いです。
□そもそも「双極性障害」ってどんな病気なの?
双極性障害は、気分障害に分類される精神疾患の1つです。
気分が落ち込む「うつ状態」と、気分がハイになる「躁状態」を繰り返していきます。
昔は「躁うつ病」と呼ばれていました。
しかし、現在では、「うつ」と「躁」の両方が起こることから「双極性障害」と、呼ばれています。
双極性障害は、「躁状態」の程度によって、2つの種類に分類されます。
それは――。
- 躁状態
- 軽躁状態
この2つです。
1つずつ見ていきましょう。
双極性障害の躁状態とは?
家庭や仕事などに重大な支障をきたし、入院が必要になるケースを「躁状態」といいます。
これを双極Ⅰ型と呼びます。
躁状態は結構激しい、その状態が特徴です。
例えば――。
- ギャンブルに全財産をつぎ込む
- 高額のローンを組む
- 会社の上司とケンカして辞表を叩きつける
などです。
つまり、社会的な信用や財産、職を失っていきます。
これだけ激しい「躁」の状態を、主に双極Ⅰ型と呼んでいるのです。
双極性障害の軽躁状態とは?
これに対して、軽躁状態というものあります。
コチラは、躁状態はあるのですが、そこまでひどくない状態です。
双極Ⅱ型と呼んでいます。
例えば――。
- 気分が高揚する
- 眠らなくても大丈夫
- 普段より調子がいい
などです。
ただ、仕事などはやる気になるのですが、集中力が分散して、結果的にほとんど仕事はできません。
また、本人も周囲もそれほど困らないので、発見が遅れるケースが多くなっています。
双極性障害には、以上のような2種類の躁状態と、うつ状態があります。
うつ状態では、死にたくなるほど辛くなるのに、躁状態になると、一転して気分がハイになり、場合によっては社会的な生命をおびやかしていきます。
つまり、双極性障害は重大な疾患なのです。
□「統合失調症」と「双極性障害」の違いとは?
双極性障害の主な症状は、説明してきたとおりです。
では、統合失調症との違いはどのような点でしょうか?
ここで今一度、統合失調症の症状をおさらいしていきます。
統合失調症とは?
統合失調症は、「幻聴」「幻覚」「妄想」などの症状があらわれる精神疾患です。
「幻聴」や「幻覚」があらわれる症状を陽性症状といいます。
また、この陽性症状の反動で、「無気力」になる、陰性症状もあるのです。
ですから、根本的に「統合失調症」と「双極性障害」は違う病気だということがわかります。
簡単違いをまとめると――。
- 統合失調症は認知・行動の障害
- 双極性障害は気分の障害
と、いうことになるでしょう。

ウッチーは、2つの病気の違いを、自分の中身が外と混ざっているかどうかにあると思っています。
統合失調症は、自分の中身と外が混ざってしまう病気。
これは、幻聴や幻覚、妄想などが入り混じり、自分と融合してしまう感覚があるからです。
これに対して、双極性障害は自分の中身と外が混じったりしません。
躁状態はあるのですが、あくまでも、自分の行動であって、自分の中身と混じっている感じがしないような気がします。
いずれにしても、統合失調症と双極性障害は違う病気なので、この点を抑えておいてください。
□「統合失調症」と「双極性障害」は併発するケースがある
実は、統合失調症と双極性障害は併発するケースがあります。
そして、この併発した病気のことを――。
「統合失調感情障害」
と、読んでいます。
また、「統合失調感情障害」は、主に3つの種類に分けられます。
それは次のとおりです。
- 統合失調感情障害 躁病型
- 統合失調感情障害 うつ病型
- 統合失調感情障害 混合型
この3つです。
1つずつ見ていきましょう。
統合失調感情障害 躁病型とは?
統合失調感情障害 躁病型は、統合失調症と躁病の症状が同時に現れる状態です。
躁病の症状である気分の高揚が見られます。
また、他人からの刺激に対して過敏になります。
それに合わせて、攻撃的な行為、被害妄想があらわれるようになるのです。
活力がみなぎって、過度に活動的になり集中困難になるケースが多くなっています。
これと並行して、統合失調症の症状である「幻聴」「幻覚」「妄想」などが発症するのです。
統合失調感情障害 うつ病型
統合失調感情障害 うつ病型は、統合失調症とうつ病の症状が同時にあらわれる状態です。
うつ病の症状である、活力や食欲の低下がみられます。
また、興味の減退、自責感、自殺観念が出てきて、精神的に苦しんでいくのです。
このうつ症状にプラスして、統合失調症の症状である「幻聴」「幻覚」「妄想」などが発症します。
統合失調感情障害 混合型
統合失調感情障害 混合型とは、統合失調症と躁うつの症状が出る状態です。
主に躁状態と、うつ状態を繰り返し、両者が急速に交替したりします。
これにプラスして、統合失調症の症状である「幻聴」「幻覚」「妄想」などが発症します。
このように統合失調症になっても、双極性障害を発症するケースは多々あります。
また、統合失調症の約30%が統合失調感情障害という報告もあるようです。

事実、ウッチーは統合失調感情障害の方に会ったことがあります。
ですので、統合失調症と双極性障害は違う病気なのですが、同時に発症するケースが多いと言えます。
統合失調症と似ている病気はコチラの記事で詳しく解説しています↓
□「統合失調症」と「双極性障害」は服薬するお薬も違う
統合失調症と双極性障害は、違う病気だとわかりました。
ですから、当然ですが服薬するお薬も違います。
基本的に、統合失調症は抗精神病薬を使って治療します。
反対に、双極性障害は気分安定薬を使って治療するのです。
日本で用いられている気分安定薬は次のとおり――。
- リチウム
- バルプロ酸
- カルバマゼピン
などです。
この中で、もっと基本的なお薬はリチウムになります。
このお薬は、躁病とうつ病の両方に効果があるのです。
ただ、リチウムは副作用が大きいお薬でもあります。
ですので、このお薬を服薬するときは、血中濃度を測りながら使う必要があるのです。
また、飲み合わせの悪いお薬もあるので、薬剤師に確認してもらう必要があるでしょう。
これに対し、統合失調症のお薬は抗精神病薬になります。
コチラは、主に脳内のドパミンを抑える働きがあります。
統合失調症は、ドパミンという脳内物質が過剰に分泌され起こるのです。
ですから、このドパミンをしっかり抑えると、症状に効果が出てきます。
このように、2つの病気には、それぞれ違ったお薬が処方されるのです。
□「統合失調症」と「双極性障害」は遺伝するの?
統合失調症や躁うつ病のはっきりした原因は、いまだにわかっていません。
しかし、「遺伝的」な原因もあるのでは? と考える研究者も多いです。
事実、統合失調症や躁うつ病は発症に遺伝的な要因があるとわかっています。
この点が、2つの病気に共通する、似ている点であると言えるでしょう。
統合失調症には260個以上の発症に関連する、遺伝子があるとわかっているのです。
また、双極性障害も、遺伝的な要因があるのではと示唆されています。
統合失調症と遺伝の関係はコチラの記事で詳しく解説しています↓
統合失調症の場合、両親が統合失調症であると、子供は10%の割合で遺伝するという報告があります。
これに対し、双極性障害はもっと遺伝的な要素が強いようです。
藤田保健衛生大学 医学部 精神神経科学 教授の岩田仲生先生は、次のように説明しています。
『双極性障害の場合、遺伝要因が80%、環境要因が20%となって発症するといわれます』
例えば、一卵性双生児の場合、どちらか一方が双極性障害を発症すると、2組中1組は、もう一方も発症することがわかっています。
ただ、関連遺伝子の詳細は未だにわかっていません。
ですので、遺伝的な要因は、今度の研究結果に期待したいところです。

ウッチーは、そこまで遺伝的要因を重要視していません。
確かに、双極性障害は遺伝的な要因が強いかもしれません。
それでも、家族みんなが統合失調症、もしくは双極性障害という一家に、ウッチーは会ったことがありません。
よって、遺伝的な心配は過度にする必要はないでしょう。
遺伝的な要因も確かに考えられますが、環境が与える影響の方が強いように感じます。
□ここは理解!「双極性障害」のスペクトラムとは?
双極性障害には、「双極スペクトラム」という概念があります。
少し難しいのですが、簡単に説明していきましょう。
コチラは――。
「双極性障害が実際は複数の病気からなっており、それぞれの症状が連続的に重なり合っている」
ことを意味しています。
双極性障害は、統合失調症との関連が深く、統合失調症とのスペクトラムといった複数の側面を持っているのです。
※スペクトラム:英語で連続体・分布範囲を意味する言葉
つまり――。
「小さな精神的な疾患が連続的に重なり合って、双極性障害を発症させている?」
と、このように考えることができます。
その中で、統合失調症も密接に双極性障害とつながっていくわけです。
また、双極性障害は、片側に典型的なうつ症状。そして、もう片方の側に典型的な躁症状がきているという、スペクトラム的な構造をしています。
ここまで説明してきた通り、統合失調症と同時に、双極性障害を発症するケースもあるのです。
ですので、双極性障害は統合失調症とのスペクトラムといった複数の側面を持ち合わせていると言えるでしょう。
これが、2つの病気が厳密には違うのに、似ていると呼ばれる理由ではないでしょうか?
□「統合失調症」と「双極性障害」は違う病気!…だけど似ている面も
今回は「統合失調症」と「双極性障害」の違う点を中心に紹介してきました。
ここまで解説してきたとおり――、
- 統合失調症は認知・行動の障害
- 双極性障害は気分の障害。
ここが決定的に違います。
しかし、同時に発症するという共通点もあるのです。
ですから、厳密には違う病気になるのですが、近いところがある病気と言えるでしょう。
最後にまとめとして本記事で解説してきた内容を振り返っていきます。
- 「双極性障害」ってどんな病気なの?
- 「統合失調症」と「双極性障害」の違いとは?
- 「統合失調症」と「双極性障害」は併発するケースがある
- 「統合失調症」と「双極性障害」は遺伝するの?
- 「双極性障害」のスペクトラムとは?
以上5つの内容でお届けしました。
中には難しい内容の話も出てきましたが、自分なりにまとめたつもりです。
統合失調症と双極性障害の主な違い、似ている点などがわかったのではないでしょうか。
この記事が、統合失調症と双極性障害の違いについて調べている方の参考になれば幸いです。




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