こんにちは、ウッチーです。
「統合失調症になると【妄想】が多くなるって聞くけど、どうなの?」
と、こんな疑問を抱える当事者や家族が多いようです。
結論からお話しすると――。
「統合失調症になると、妄想の症状がよく出る」
と、言えるでしょう。
事実、ウッチーも病気がひどかった時は、変な妄想をしていました。
ですので、妄想で苦しむ当事者の気持ちはよくわかります。
そこで今回は、統合失調症の急性期に発症する「妄想」にスポットを当て、色々お伝えしていきます。
この記事が、統合失調症の急性期に発症する「妄想」で調べている方の参考になれば幸いです。
本記事はこんな方にオススメ
- 統合失調症の妄想を調べている方
- 妄想の症状で苦しんでいる当事者の家族
□しっかり把握! 統合失調症の「妄想」ってどんな症状?
統合失調症には、急性期というステージがあります。
これは、統合失調症の症状が一番強く出て、かなりつらい時期なのです。
そして、この急性期に現れる症状を「陽性症状」と呼んでいます。
また、この陽性症状の中には、「妄想」というものがあります。
実を言うと、統合失調症の急性期には、妄想が出やすいのです。
まずは、この妄想がどんなものなのか見ていきましょう。
統合失調症の妄想とは?
妄想とは、実際にはありえないことを事実だと思い込んでしまう状態です。
例えば――。
- 思い込み
- 考え違い
などは、一般の方でもよくある症状です。
誰もが日常的に体験しているのではないでしょうか?
こんな経験はありませんか?
「あの人は自分のことが嫌いかもしれない」
こんな考えがあっても、周囲の人間が――。
「そんなことないよ。気にしすぎだよ」
と、言えば「そうか、僕の勘違いだった」と、考えを訂正できるでしょう。
しかし――。
「統合失調症の妄想は訂正不可能!」
このような特徴があります。
ですので、周囲がどんなに説得しても、本人はそれを受け入れることができないのです。
□ココは抑えて! 統合失調症の「妄想」のパターン
統合失調症の「妄想」には、いくつかのパターンがあります。
一体、どんな妄想があるのでしょうか?
- 被害妄想
- 誇大妄想
- 微小妄想
- 身体妄想
基本的には、このような妄想のパターンがあります。
1つずつ見ていきましょう。
統合失調症の「妄想」の種類① 被害妄想
統合失調症の「妄想」でよくみられるのは、「被害妄想」です。
これは、他者が悪意を持って、自分に被害を与えると思い込む妄想になります。
例えば――。
- 誰かに監視されている
- ある団体に付け狙われていると考える
- 自分の持ち物を盗まれたと思い込む
などがあります。
被害妄想には色んなバリエーションがあるのが特徴になっています。
統合失調症の「妄想」の種類② 誇大妄想
統合失調症の「妄想」では、誇大妄想も結構多いです。
これは、自分の能力や価値を過度に大きく考えてしまう妄想です。
例えば――。
- 自分は特別な人間だと考える
- 自分は著名な人間に愛されていると考える
- 自分は大発見をしたと思い込む
などの妄想があります。
ちなみに、被害妄想にプラスして誇大妄想が出る場合もあるのです。
統合失調症の「妄想」の種類③ 微小妄想
それほど、頻出する妄想ではありませんが、「微小妄想」もあります。
これは、誇大妄想の逆で、自分の能力や価値を過度に小さく考えてしまう妄想です。
例えば――。
- 財産を失ってしまったと思い込む
- 大変な罪を犯してしまったとパニックになる
- 重い病気にかかったと思い込み苦しむ
などの症状があります。
統合失調症の「妄想」の種類④ 身体妄想
コチラも、それほど多い妄想ではありませんが、発症するケースがあります。
これは、自分のカラダが変わってしまったと思い込む妄想です。
例えば――。
- 悪霊に取りつかれたと思い込む
- 自分が他の動物や植物に変身できると考える
などの、症状があります。
統合失調症の「妄想」では、主に誇大妄想や被害妄想が多いですが、それ以外にも、妄想の種類があるので、あわせて参考にしてみてください。
□徹底紹介! ウッチーが体験した「妄想」とは?
この記事を書いているウッチーも、統合失調症の症状がひどい時は、妄想をしていました。
特に、被害妄想と、誇大妄想が強かった印象があります。
例えば、こんな妄想をしていました。
- 自分は特別な人間で専用のシェルターが用意されている
- 隣に住む人間が自分を監視していて組織に情報を横流していている
- 町内に殺し屋がいて自分を狙っている
など、今考えると、かなりありえない妄想をしていました。
1つずつ見ていきましょう
ウッチーの体験した妄想① 自分は特別
これは、統合失調症の症状がひどい時の話です。
ウッチーは自分を特別な人間だと思い込んでいました。
突拍子もない話なのですが、日本の重要人物で、専用のシェルターがあると考えていたのです。
そのため、横柄な態度をとったりして、高圧的な人間でした。
ウッチーの体験した妄想② 監視されている
監視されているというのは、自分が特別な人間と思い込んでいるところから、派生していきました。
自分が特別な人間だから、ある組織からマークされていて、隣に住む人間が、そのスパイだと思い込んでいたのです。
ですから、隣に住む人間を尾行して、その方が働いている会社まで行ってしまい、かなり迷惑をかけてしまいました。
ウッチーの体験した妄想③ 殺し屋が狙っている
病気がひどい時、ウッチーは本気で殺し屋がいると信じ込んでいました。
ですから、家のカーテンは常に閉めていたのです。
それにプラスして、家の家具を破壊して、それでバリケードを作り、家の中をガードしていました。
そのため、家の中はぐちゃぐちゃで、やがてゴミ屋敷のようになってしまったのです。
大きな妄想は、このような感じです。
厄介な点は、その妄想が事実だと思い込んでしまうことでしょう。
自分はすべて信じているので、身も心も疲れ切ってしまうのです。
□統合失調症の急性期の「妄想」を認めるところから始めよう
統合失調症の「妄想」はかなり突拍子もないケースが多いです。
よって、家族の方は「またバカな話をしている」と、思ってしまいがち。
そうなると、決まって当事者を否定するところから入ってしまうでしょう。
しかし、妄想を感じている当事者に、否定の言葉を投げかけても無意味です。
というよりも、余計に症状を悪化させてしまうでしょう。
実を言うと、当事者の症状を理解するためには、次のポイントを守るようにするといいです。
それは――。
- 傾聴
- 受容
- 共感
この3つです。
1つずつ見ていきましょう
「妄想」を受け入れるために家族ができること① 傾聴
当事者が妄想を話すようになったら、まずはその話を聞いてください。
否定するのではなく、ただ、黙って聞く。
最初はこれだけでいいです。
そうすると、当事者は話を聞いてくれると安心でき、それが心の安定につながります。
「妄想」を受け入れるために家族ができること② 受容
話をよく聞いたら、すべてを受け入れましょう。
どんなにおかしな話でも、それを受け入れる。
この姿勢が重要なのです。
受け入れてもらえると、当事者も安心し、不安や恐怖が消えていきます。
「妄想」を受け入れるために家族ができること③ 共感
最後のポイントは共感することです。
ですから――。
「それは怖かったね、でも、もう大丈夫だよ」
と、とりなすように当事者を慰めてあげてください。
当事者の妄想は恐怖や不安の象徴です。
それを、自分のことのように受け入れてもらえると、当事者は安心します。
そして、この「傾聴」「受容」「共感」を守った治療法を――。
「支持的精神療法」
と、いいます。
現在の統合失調症の治療は、この支持的精神療法が中心です。
家庭での会話にも応用できる方法なので、ぜひ、試してみてくださいね。
「支持的精神療法」はコチラの記事でも詳しく解説しています↓
□統合失調症の「妄想」を知り治療を効果的に進めよう
今回は、統合失調症の急性期に発症する「妄想」を解説しました。
統合失調症の妄想は、かなり突拍子もないケースが多いです。
ですが、頭ごなしに否定するのではなく、共感の姿勢をもって対しましょう。
そうすれば、当事者も恐怖や不安が消え、安心して治療できるようになります。
最後に、まとめとして本記事で紹介した内容を振り返っていきましょう。
- 統合失調症の「妄想」ってどんな症状?
- 統合失調症の「妄想」のパターン
- ウッチーが体験した「妄想」とは?
- 統合失調症の急性期の「妄想」を認めるところから始めよう
以上4つの内容でお届けしました。
妄想は場合によっては、心の安定につながっているケースもあります。
ですから、すべてを否定するのではなく、話を聞き、受け入れる姿勢も大切です。
妄想をしている時、当事者は常に不安や恐怖と戦っています。
その事実を、少しでもわかってあげるようにしてください。
本記事では――。
- 妄想とはどんな状態か?
- 妄想の種類
など、色々な角度から解説してきたので、何かのヒントになるでしょう。
この記事が、統合失調症の「妄想」で調べている方の参考になれば幸いです。
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