統合失調症の思考障害の1つ「思考迂遠」はこんな症状です

家族に知ってもらいたいこと

こんにちは、ウッチーです。

今回は、統合失調症の「思考迂遠」という症状についてまとめます。

思考迂遠を簡単に言うと、話が回りくどく、なかなか結論にたどり着かない状態を指します。

迂遠とは、回りくどいさまという意味があり、思考が混乱し、なかなか結論にたどり着かないため、「思考迂遠」と呼ばれているのです。

本記事では、思考障害の1つである「思考迂遠」について、掘り下げてご紹介します。

それでは、早速見ていきましょう。

本記事はこんな方にオススメ

  • 統合失調症になり話が回りくどいと言われる方 
  • 統合失調症の症状である思考迂遠を調べている方

□まずはここから「思考とは」どんな意味?

思考と言っても漠然としてよくわからないかもしれません。

そこで、まずは思考の意味から確認していきましょう。

思考とは?

思考とは、何らかの事象や目標などの対象について考える過程のことを言います。

もう少しかみ砕いていうと――。

「対象となるものの意味を知る」

こんな風に言えるでしょう。

また、意味づけを行い、脳や心を理性的に働かせる行為のことを言います。

ですので――。

「思考は知識をインプットし、知恵というアウトプットに変換する一連の流れを指す」

と、このように言えるでしょう。

実を言うと、この世の中には何をやっても優秀な人が多々います。

このような人は、思考力がある人のことを指すのです。

そして、この人たちが優秀なのは、思考と通して優れた知識に変換できるからでしょう。

一夜漬けの知識だとしても、それを知恵に変換するのが上手いのです。

逆に「思考がない人」は、情報の収集が知識止まりになってしまいます。

ですから、自分のオリジナルの知恵に変換できず、思考力がないと言われてしまうのです。

□統合失調症になると「思考」が上手くいかなくなる理由

統合失調症になると、思考するのが苦手になります。

これは一体なぜなのでしょうか?

私たちは――。

  • 喜び
  • 怒り
  • 悲しみ
  • 楽しみ

など、色々な感情を持っていますよね。

こんなことわざがあります。

「人間は考える葦である」

これは、人間の、自然の中における存在としてのか弱さと、思考する存在としての偉大さを言い表したものです。

パスカルというフランスの思想家が生み出した名言になります。

つまり、何が言いたいのかというと、私は常に思考しているということです。

同時に、このような感情や思考というものは、脳内の精神機能のネットワークを使って行われます。

ただ、統合失調症になると、色々な情報に過敏になってしまうのです。

その結果、脳が対応できなくなります。

そうなると、精神機能を司るネットワークが上手く機能しなくなるのです。

ですので、感情や思考をまとめるのでとても苦手になります。

そして、この状態が統合失調症です。

統合失調症というのは、脳内の情報を統合する機能が失調している状態と言えるでしょう。

□統合失調症の思考障害の1つ「思考迂遠」とは?

統合失調症になると、思考が上手く働かなくなります。

それが、思考障害という統合失調症の症状です。

そして、この思考障害の1つに「思考迂遠」という状態があります。

そこで、思考迂遠とはどんな症状なのか見ていきましょう。

思考迂遠(しこううえん)とは?

冒頭でも軽く触れましたが、思考迂遠とは話がまとまらず、回りくどくなり、なかなか確信にたどり着かない正体を指します。

ただ、物事に対する考え方が、普通の状態です。

同時に、話の順序も整っています。

しかしながら、話をしていると、1つひとつの考え方にとらわれてしまうのです。

同時に、話の途中で、その考え方に対する注釈を付け加えたりします。

また、言葉を変えて同じことを説明し直したりするため、話が円滑に進みません。

真っすぐに結論にたどり着くように話せばいいのに、それができないのです。

途中に横道にそれてしまい、目的にたどり着かない状態になります。

統合失調症になると、思考が苦手になるので、このような回りくどい状態になってしまうのです。

□「思考迂遠」の当事者とはどう接すればいい?

思考迂遠というのは、統合失調症の症状の1つです。

よって、わざとやっているわけではありません。

当事者の家族や関係者は――。

  • また同じ話をしている
  • なかなか何がいいたいのかわからない

など、ヤキモキしてしまうでしょう。

その時に、当事者を冷たく突き放ししてしまうと、治療は上手くいきません。

面倒でも話を聞いてあげるようにしてください。

話を聞いてもらえると、当事者も理解してもらえると安心感を得らえるのです。

また、思考迂遠は、回りくどい話をするのですが、最終的には結論にたどり着きます。

よって、根気強く話を聞く姿勢も重要です。

とはいっても、いつも長々と話しているわけにはいきませんよね。

ですので、当事者と話す時間を作ってあげるといいでしょう。

その時間は、当事者の話をよく聞く。

そして、同調してあげる姿勢が重要です。

思考迂遠は家族の方をイライラさせますが、ここはグッと我慢して、当事者を支えるようにしてください。

思考迂遠は症状が安定すると、なくなっていきますので、この点は安心して大丈夫です。

どうしてもよく話がわからない時は、結論から話してもらうなどとすると、効果があるかもしれませんね。

□統合失調症の症状の1つ「思考迂遠」を理解しよう

今回は、統合失調症の症状の1つである「思考迂遠」についてまとめました。

なかなか結論にたどり着かないので、聞いている方が疲れます。

しかし、根気強く話を聞く姿勢も重要な治療の形です。

最後にまとめとして、本記事で紹介した内容を振り返っていきます。

  1. 「思考とは」どんな意味? 
  2. 統合失調症になると「思考」が上手くいかなくなる理由 
  3. 統合失調症の思考障害の1つ「思考迂遠」とは? 
  4. 「思考迂遠」の当事者とはどう接すればいい?

以上4つの内容でお届けしました。

思考迂遠を抱える当事者自身も、苦しんでいます。

冷たく突き放すのではなく、寄り添って一緒になって治療を進めてください。

この記事が、統合失調症の症状の1つである「思考迂遠」について調べている方の参考になれば幸いです。

統合失調症の思考障害については、コチラの記事でも詳しく解説しています↓

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