統合失調症と似ている病気があることを知っているでしょうか?
今回は――。
「統合失調症に似ているが、実は違う病気」
について、ウッチーが解説してきます。
統合失調症は100人に1人罹患する病気です。
そのため、決して珍しくはありません。
しかし、それでも統合失調症と似ている病気は結構あります。
ですので、それを確認していきましょう。
この記事が、統合失調症に関する情報を集めている方の参考になれば幸いです。
□少し難解!「統合失調症」は診断が難しい?
統合失調症は、すぐに「統合失調症」だと診断されるケースもあれば、そうでない場合もあります。
実は、最初はうつ病と診断され、その後「統合失調症」であると判明するケースもあるのです。
そして、統合失調症の診断は、ある国際的な規格があります。
それが――。
- DSM-5
- ICD-10
と、いうものです。
1つずつ見ていきましょう。
DSM-5とは?
DSMとは、アメリカの精神医学会か出版している、精神疾患を診断するための基準です。
正式な名前を「精神疾患の診断:統計マニュアル」と言います。
これを英語にすると、「Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders」と呼びます。
そして、この頭文字をとって、DSMと呼んでいるのです。
DSMはもともとアメリカで生まれたものです。
精神疾患の基本的な定義を示したものとして採用されています。
ただ、これは現在では国際的に利用されているのです。
もちろん、日本でも採用されています。
日本の精神医学会でも、精神疾患の診断に用いられます。
ちなみにDSN-5の「5」とは、第5版いう意味になります。
1952年にDSMに第1版が生まれ、その後、改訂を重ねて、2013年に第5版が出版されたのです。
ICD-10とは?
ICDとは、世界保健機関(WHO)が作成している病気の分類です。
これは、正式名称を「疾病及び関連保険問題の国際統計分類」と、言います。
そして、それを英語にすると――。
「International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems」
となり、その頭文字をとって、「ICD」と呼んでいます。
病因・死因を分類して、それを元に、統計データを作っていきます。
それを体系的に記録し、分析することで効果的な治療を目指す試みです。
ICD-10の「10」は版のことを指します。
ICDは1900年に第1版が出版されています。
その後、10年ごとに改訂を重ね、1990年に第10版が登場しました。
そして、2018年に30年振りの改訂版が登場し、ICDは第11版になりました。
現在は、ICD-10⇒ICD-11となり、最新の医学的な情報が反映されているのです。

基本的に、統合失調症の診断は、上記で紹介した診断方法を利用しています。
ですが、診断は難しく、統合失調症と似ている症状もたくさんあるのです。
それが――。
- 短期精神病性障害
- 統合失調様障害
- 妄想性障害
- 統合失調感情障害
- 統合失調型パーソナリティ障害
などがあります。
これらは、統合失調症と似ている病気なのですが、厳密には違うようです。
1つずつ見ていきましょう。
□短期限定?「短期精神病障害」とはどんな病気?
短期精神病障害とは?
まずは、「短期精神病障害」という病気から見ていきましょう。
この病気は、統合失調症と似ている面があり、統合失調症の症状が出ます。
ただ、症状が短期なのです。
多くは、1日から1ヶ月程度となっており、持続しないのが特徴。
幻覚や妄想が多く、統合失調症に似ています。
しかし、思考の障害はあまり見られません。
突発的に起こることが多く、お薬を服薬しなくても治るケースが多いです。
通常は、再発しないのが一般的。
但し、短期精神病障害を起こした人の、約30%が3年以内に統合失調症を発症すると言われています。
短期精神病障害の原因とは?
短期精神病障害の原因は詳しくはわかっていません。
しかし、強いストレスが原因なのではないか? と、言われています。
実は、この病気は強いストレスにさらされると、起こりやすいようです。
ストレスが多い生活を送っている方は、特に要注意の病気と言えるでしょう。
□統合失調症の前兆?「統合失調様障害」について教えて
統合失調様障害とは?
次は、「統合失調様障害」を見ていきましょう。
この病気も、統合失調症と同じような症状が出ます。
つまり、「幻聴」「妄想」などです。
統合失調様障害は、統合失調症の症状が1ヶ月~6ヶ月続いた状態になります。
前項で紹介した、短期精神病障害が長くなると、診断されるケースが多いです。
ただ、症状が6ヶ月というのがポイント。
6ヶ月以上統合失調様障害が続くと、あらためて統合失調症と診断されます。

コチラの病気は、暫定的な診断としての意味あいが強くなっています。
統合失調様障害の原因とは?
統合失調様障害の原因もよくわかっていません。
ただ、短期精神病障害と同じで、ストレスが大きな要因なのでは? と言われています。
ストレスが原因で、短期精神病障害になり、その後統合失調様障害になるケースが多いです。
また、この症状が長く続くと、やがて統合失調症と診断されることになります。
□持続的な妄想状態「妄想性障害」について知ろう
妄想性障害とは?
続けて、「妄想性障害」についてみていきましょう。
妄想性障害とは、妄想が持続的に見られる状態です。
但し、統合失調症のように、「幻聴」「幻覚」などがありません。
あくまでも、「妄想」に限定化された症状となっています。
妄想が1ヶ月以上持続する障害です。
特徴は、妄想の内容が現実離れしていないことでしょう。
実生活でもありうる妄想をするのです。
例えば――。
- 誰かに命を狙われている
- 嫌がらせをされている
- ある人に好意を寄せられている
などです。
また、妄想の種類によっていくつか分類されます。
もっとも典型的なタイプは「被害型」と言われています。
これは、自分が何らかの被害を受けるという妄想です。
統合失調症の妄想と違い、明快で論理的となっています。
さらに、被害のテーマがしっかりしているので、現実味があるのです。
妄想性障害の原因とは?
妄想性障害の原因は不明です。
ただ、この病気になる人は、次のような特徴があります。
それは――。
- 疑い深い
- 嫉妬深い
- 秘密主義
などの特徴があります。
それ以外には、家族にも妄想性障害が見られる確率が多くなっているのです。
□うつ症状あり?「統合失調感情障害」はこんな病気
統合失調感情障害とは?
統合失調感情障害とは、統合失調症とうつ病が同時に起こる病気です。
大きく分けて3つあります。
それは――。
- 統合失調感情障害 躁病型
- 統合失調感情障害 うつ病型
- 統合失調感情障害 混合型
この3つです。
それぞれ見ていきましょう。
統合失調感情障害 躁病型とは?
統合失調症と躁病の症状が両方出る病気です。
活力がみなぎり、過度に活動的になりやすくなる、躁病の症状が出ます。
それにプラスして統合失調症「幻聴」「妄想」などがあります。
統合失調感情障害 うつ病型とは?
統合失調症とうつ病の症状が両方出る病気です。
うつ病の症状である、絶望感や興味の減退などがあらわれます。
それにプラスして統合失調症の「幻聴」「妄想」などがあります。
統合失調感情障害 混合型とは?
統合失調症と、躁うつ病の症状が両方出る病気です。
躁状態になるとハイになり、うつ症状が出ると暗くなります。
また、統合失調症の症状である「幻聴」「妄想」なども発生するのです。
統合失調感情障害の原因とは
統合失調感情障害の原因は、詳しくはわかっていません。
但し、ストレスが原因という考えが強いようです。
特に青年期に発症することが多く、症状が出る前に強いストレスを抱えているケースが多くなっています。
また、家族の中に気分障害の方がいる場合も多いようです。
□似ているが違う「統合失調型パーソナリティ障害」を理解しよう
統合失調型パーソナリティ障害とは?
最後に紹介するのは、統合失調型パーソナリティ障害という病気です。
これは、「統合失調」という名前が入りますが、統合失調症とは別の病気になります。
統合失調型パーソナリティ障害は、主にこんな特徴があります。
- 親密な関係に対する不信感
- 関係を築く能力が低い
- 認知・知覚が歪んでいる
- 風変わりな行動
などの特徴です。
また、派手に現実から逸脱した考えを持ちます。
例えば――
- 被害妄想的な疑い深さ
- 非現実的な話題を好む
などです。
かなりおかしな思考を持ち、風変わりな行動で支配されています。
人間関係を築くのが苦手なので、孤独であるケースが多いです。
統合失調型パーソナリティ障害の原因とは?
統合失調型パーソナリティ障害の詳しい原因はわかっていません。
しかし、これまで紹介してきた病気に比べると、遺伝的な要素が強いようです。
統合失調症の遺伝的な要素があるのでは? と言われています。
また、統合失調型パーソナリティ障害は全人口の3%が罹患するといわれているのです。
統合失調症と遺伝の関係はコチラの記事で詳しく解説しています↓
□これで完璧!「統合失調症」に似ている病気をしっかり把握しよう

今回は、統合失調症に似ているけれど、実は違う病気を紹介しました。
統合失調症は、国際的な規格を元に診断されています。
ですが、なかなか診断が難しい病気でもあるようです。
そのため、似たような病気がたくさんあるのが特徴となっています。
本記事では、主に統合失調症に似ている病気を中心に紹介しました。
最後にまとめとして、この記事で紹介した病気を振り返っていきましょう。
- 統合失調症の診断方法
- 短期精神病障害
- 統合失調様障害
- 妄想性障害
- 統合失調感情障害
- 統合失調型パーソナリティ障害
この6つの内容でお届けしました。
最初は些細なきっかけでも、後々統合失調症になるケースもあります。
もしも、少しでも――。
- 精神的に辛い
- いつも気分がすぐれない
などの症状があるようであれば、クリニックを受診するようにしてください。

今回紹介した病気は、早期発見であれば回復も早くなっています。
もちろん、統合失調症も治療を開始するのが早いほど、治りも早いのです。
ですから、精神的な不調が続くようであれば、医師の診断を受けるといいでしょう。
今回の記事が、統合失調症に似た症状を抱えている方の参考になれば幸いです。



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