統合失調症の治療では、複数の薬を組み合わせる「多剤処方」が今なお一般的に行われています。
けれど、僕自身は多剤処方の中でつらい思いを経験し、やがて「これって本当に必要なんだろうか?」という疑問を抱くようになりました。
この記事では、実際に多剤処方を受けていた当事者として、
- なぜ複数の薬が出されるのか
- どんな副作用があったのか
- そして1剤に切り替えたことで感じた変化
について率直に語っていきます。
同じように悩んでいる方、医療者の方、家族や支援者にも、ぜひ一度考えてみてほしいテーマです。
なぜ統合失調症では多剤処方が多いのか?
症状の幅広さが薬の数を増やす原因に
統合失調症は、陽性症状(幻聴・妄想)と陰性症状(意欲低下・感情の平坦化)、さらには認知機能の低下など、症状が多岐にわたるため、それぞれに薬を足していく形で治療されがちです。
その結果、気づいたときには5〜6種類以上の薬を飲んでいるというケースも珍しくありません。
「とりあえず出しておく」が習慣化する危険性
僕自身、初診の段階で3剤処方され、体調の変化に応じて追加されることが続きました。
薬の調整が目的というよりも、「様子を見るために足す」「とりあえず出しておく」スタイルになっていたように感じました。
それは「治療」ではなく「管理」になっていたのではないか、という疑問が今はあります。
多剤処方がもたらす当事者への副作用
日常生活に支障が出るレベルの眠気とだるさ
複数の抗精神病薬や睡眠薬・抗不安薬を服用していたとき、朝起きるのが極端につらく、日中も強い眠気と頭のぼんやり感が続きました。
まるで「自分が自分でない」ような感覚。意欲も集中力も落ち、生活が“機能しなくなる”ような副作用が出ていました。
感情が平坦になり「生きている感じ」が薄れる
薬の効果として幻聴が和らぐ一方で、同時に喜びや悲しみなどの感情が鈍くなっていくことに気づきました。
何をしても心が動かず、ただ淡々と生きているだけのような感覚。それは“治った”というよりも、“反応しなくなった”という状態でした。
単剤処方に切り替えたときの変化
本当に必要な薬だけに絞ったら、生活が戻ってきた
主治医と相談のうえで、段階的に薬の種類を減らし、最終的に1種類の抗精神病薬だけに切り替えたところ、徐々に体の重さや眠気が軽減し、生活がしやすくなっていきました。
副作用が減ることで、食事・運動・会話といった日常の活動も徐々に戻り、結果的に「心の回復」も実感できました。
「症状を抑える」から「自分を取り戻す」治療へ
多剤処方のときは、「症状を黙らせる」ことにばかり意識が向いていたように思います。
単剤に切り替えたことで、ようやく“本来の自分”を少しずつ感じられるようになり、「病気と共に生きる」という姿勢を持てるようになりました。
多剤処方を見直すという選択肢
薬の数=安心ではないことを知ってほしい
医療者にとって「薬を出す」ことは安全策に見えるかもしれませんが、当事者にとってはその重みを日々感じています。
副作用で生活が破綻したり、体調が悪化することもあります。
「とりあえず出す」「様子を見るために追加する」のではなく、1剤での効果や生活への影響も、もっと評価してほしいと感じています。
当事者の感覚に耳を傾けてほしい
薬が効いているかどうかは、血中濃度や診断名ではなく、「実際にどう生活できているか」「本人がどう感じているか」にこそ現れると思います。
「もう少し減らしたい」「別の薬に変えたい」そんな声を伝えられる関係性が、よりよい治療への第一歩になるはずです。
【まとめ】治療は「数」ではなく「質」。自分に合った処方を探そう
多剤処方がすべて悪いとは言いません。人によっては、複数の薬が必要なケースもあります。
でも、「とりあえず」で出された薬によって、生活がつらくなっている人も確かに存在します。
- 多剤処方によって生活がしづらくなることもある
- 単剤処方で症状が安定し、副作用も軽減した経験がある
- 医師との対話が、治療の質を大きく左右する
薬の数ではなく、「自分の感覚」や「生活の質」を大切にしながら治療を考えていくこと。
それが、回復への本当の近道になると、僕は感じています。
▶ 動画はこちらからご覧いただけます
💊 実体験に基づいて、多剤処方の現実とそのデメリットを率直に語っています。
同じ悩みを抱える方、医療に関わる方にも届いてほしい動画です。
薬物療法についてはこちらの記事でも詳しく解説しています⬇️



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