A型作業所の定員と施設外就労の仕組み|なぜ倍の利用者を受け入れられるのか?

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「A型作業所の定員って守らなくていいの?」

そんな疑問を持つ方も多いかもしれません。実は、就労継続支援A型では「施設外就労」という仕組みを導入することで、定員の倍まで利用者を受け入れることが可能です。

この記事では、定員と施設外就労の関係、その背景やメリット・デメリットについてわかりやすく解説します。

A型作業所の定員とは?

施設内で働く人数を示す「定員」

A型作業所の定員は、基本的に施設内で働く利用者の数を指します。例えば、定員20名の事業所なら、施設の中で20名が作業できるように人員配置や設備が整えられています。

私は現在A型の作業所に通っていますが、定員は20名です。しかし、実際に通う利用者は20名以上います。それは、私のA型が施設外就労を取り入れているからです。だから定員を超える利用者が通っているのでしょう。

運営基準に基づいた数値

この定員は国の制度に基づいて設定されており、スタッフの配置基準や安全管理を考慮して決められています。定員を守ることは、利用者にとって安心・安全な作業環境を維持するために欠かせません。

私の経験をもとにお話しすると、日本の就労支援サービスはかなり優れているので、多くの作業所では定員に近い利用者が通っています。だからこそ、人によっては空きがなく入れないケースもあるのです。

施設外就労とは何か?

外部の企業や団体で働く仕組み

施設外就労とは、利用者が事業所の外に出て、企業や自治体などで作業を行う制度です。仕事内容としては、ピッキング、清掃、軽作業、イベントの手伝いなどが一般的です。

私も現在、施設外就労をしています。主に内職系の作業とピッキングを行なっています。個人的には、内職よりもピッキングの方が好きです。なぜなら、体を動かしながら作業できるからです。

地域とのつながりを作る

この制度は、単なる労働機会の拡大にとどまらず、地域社会との接点を増やす役割も果たしています。利用者にとっては「社会に参加している」という実感を得やすいのも特徴です。

統合失調症になると療養中は社会から離れたところで生活するため、A型のような回復した後に行く場所があると、当事者たちは安心しますし、社会参加しているという自覚が芽生え、リハビリにも効果がると感じます。

なぜ定員を超えて受け入れられるのか?

定員の倍まで可能な制度

国の制度では、施設外就労を導入している場合に限り、定員の最大2倍まで利用者を受け入れ可能とされています。たとえば定員20名の事業所でも、施設外就労を活用すれば40名まで利用できる仕組みです。

作業所としては、人員が多いほど助成金が入ってくるため、多くの利用者を雇用したい考えがあります。そんな時、定員の倍まで受け入れ可能になる施設外就労というシステムは非常に効果的なのです。

人材と環境を分散できる

施設外就労を活用することで、施設内だけでは賄えない人数を受け入れられるようになります。人員が分散するため、職員の負担や作業スペースの制約を超えて運営が可能になります。

私の経験上、施設外就労のある作業所の方が、さまざまな業務をやっている印象があります。施設内では施設内の作業、施設外では施設外の作業と、幅広くやっているので、いろいろな業務に挑戦できるでしょう。

施設外就労のメリットとデメリット

利用者側のメリット

  • 働ける場が広がる
  • 社会との接点が増える
  • 就労経験を積みやすい

特に、一般就労を目指す人にとっては、「職場体験」のような役割を持つのが大きなメリットです。A型の施設はどちらかというと一般的な職場のような雰囲気なので、配慮を受けながら働き、ゆくゆくは一般就労に向けて動き出すといいでしょう。

事業所側のメリット・デメリット

  • メリット:定員以上の利用者を受け入れられることで、収益の安定化につながる
  • デメリット:外部先との調整や送迎など、運営コストや手間が増える

このように、事業所にとっては挑戦でもあり、安定運営のカギにもなります。施設外就労をするためには、その分スタッフも必要となるため、運営コストは上がってしまいますが、それ以上に事業所側も利用者側もメリットが大きいと感じました。

【まとめ】定員オーバーは「施設外就労」で認められている

  • A型作業所の定員は、施設内で働く人数を指す
  • 施設外就労を導入すれば、定員の倍まで利用者を受け入れることが可能
  • 利用者にとっては就労機会の拡大、事業所にとっては収益安定につながる
  • 一方で、外部との調整や運営負担が増えるという課題もある

A型作業所の「定員オーバー」は決して違反ではなく、国の制度で認められた仕組みです。この制度を活かすことで、より多くの人が働く機会を得られるのです。これからA型に通おうと考えている方は、施設外就労の有無も併せて検討されるといいでしょう。

▶ 動画はこちらからご覧いただけます

🏢 A型作業所の定員と施設外就労について、当事者目線でわかりやすく解説しました。

「なぜ定員の倍まで受け入れられるのか?」を知りたい方は、ぜひ動画をご覧ください。

👉 【YouTubeで見る】A型作業所の定員と施設外就労の仕組み

就労継続支援A型とB型についてはこちらの記事でも詳しく解説しています⬇️

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