こんにちは、ウッチーです。
「就労の第一歩として、就労継続支援B型の通おうと思うんだけどどうなの?」
と、このような悩みを聞くことがあります。
結論からお話しすると――。
「就労の第一歩として就労継続支援B型を選ぶのはアリ」
と、ウッチーは感じます。
今回は、障害者の福祉サービスの1つである「就労継続支援B型」について解説します。
統合失調症になり、社会復帰を考えると、最初から無理は禁物です。
そんな時、就労継続支援B型を利用すると、いいリハビリになるでしょう。
しかしながら、就労継続支援B型には注意点もあります。
いろいろな角度から、就労継続支援B型を解説していくので、一緒に確認していきましょう。
この記事が、統合失調症になり就労継続支援B型の利用を検討している方の参考になれば幸いです。
□よくわかる!「就労継続支援B型」って一体なんなの?
統合失調症になり、社会復帰を考えると、「就労継続支援B型」というフレーズを聞くことがあります。
といっても、何の知識もない方は、いまいちピンとこないと思います。
そこで、まずは「就労継続支援B型」について解説していきます。
就労継続支援B型とは?
「就労継続支援B型」とは、障害や難病がある方に向けて、軽作業などの就労訓練をさせてくれる福祉サービスです。
これは、障害者総合支援法にもとづく、福祉サービスになります。
比較的に簡単な作業から始められますし、短時間勤務も可能なので、就労の第一歩として有効です。
特に年齢制限はありません。
また、障害や体調に合わせて、自由に働けるようになっています。
就労継続支援B型は、事業所と雇用契約を結びません。
よって、賃金ではなく「工賃」という形で、お給料が支払われます。
就労継続支援B型の事業所は、結構な数があり、全国で1万以上あります。
利用者の数も、25万人を超えるので、多く障害者が利用しています。
ウッチーは就労継続支援B型の事業所には行ったことがありません。
しかし、就労の第一歩として、いくつかの事業所を見学し、実際に体験入所したことがあります。
その経験を踏まえて語ると、とてもゆったりとしているイメージです。
自分のペースで無理なく仕事ができるので、ストレスはとても少なくなっています。
□絶対知りたい!「就労継続支援B型」って何ができるの?
就労継続支援B型の事業所がやっている仕事は、多岐に渡ります。
事業所によっても全然違いますが、たくさんの仕事をやっている印象です。
一例をあげると、下記のような仕事をしています
- 畑仕事
- カフェのホール・調理
- 手工芸
- パンやクッキーなどを作る
- クリーニング
- WEBサイト作成
などです。
ウッチーが実際にお試しで体験した、B型の事業所は、お菓子作りや、手工芸をしていました。
休憩を含めて、大体6時間程、事業所で活動します。
1時間作業をして、15分休憩が多かった印象です。
お昼休みも1時間ほどあり、全体的に休憩時間が多くなっています。
ですから、無理のないペースで働けるのが特徴です。
また、作業のノルマなどはありません。
自分にできる範囲の仕事を、時間が来るまでしていくという感じです。
就労継続支援B型の事業所は、結構数が多くなっています。
そのため、まずは市区町村の障害福祉課に行くといいでしょう。
そこで、就労継続支援B型の事業所に通いたいと言えば、いくつかピックアップしてくれます。
□ここは抑えて!「就労継続支援B型」ってどんな人が利用できるの?
就労継続支援B型の事業所は、統合失調症の方であれば問題なく利用ができます。
基本的に、就労継続支援B型は、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病のある方が対象です。
それにプラスして下記の条件に当てはまる方が対象者になります。
- 就労経験があるが、体力や年齢によって、一般企業での就労が難しい方
- 50歳に達している方
- 障害基礎年金1級を受給している方
- 就労移行支援の事業所で、就労面の課題があると言われた方
このような方が対象です。
よって、統合失調症になり、一般就労が難しいようであれば、問題なく利用ができます。
ポイントとなるのは、「就労経験がある」ということでしょう。
実は、就労継続支援B型の事業所は、学校を卒業してからそのまま通えないのです。
一旦就労経験を得るか、就労移行支援の事業所に通い、働くことに関する課題などのアセスメントを受けていないとならないのです。
※就労移行支援:障害を持つ方に向けて就労のサポートをしてくれる福祉サービス
就労移行支援については、コチラの記事で詳しく解説しています↓
基本は障害者手帳が必要になります。
但し、医師の診断や定期的な通院があれば、自治体の判断で利用できる場合があります。
こちらは、市区町村の障害福祉課に問い合わせてください。
ウッチーは、統合失調症になったら障害者手帳を取得した方がいいと考えています。
その理由は、いろいろなサービスを受けられるようになるためです。
例えば、税金の控除、美術館やスポーツセンターの利用料の減額などがあります。
ですので、統合失調症になったら障害者手帳の取得を検討してみてください。
障害者手帳に関しては、コチラの記事で詳しく解説しています↓
□これは知りたい!「就労継続支援B型」の工賃を教えて
就労継続支援B型の事業所は、雇用契約を結びません。
そのため、「工賃」という形でお給料が出ます。
そして、この工賃は作業所によって差があります。
例えば――。
- 事業所に通うごとに「1日1,000円」もらえる場合
- 作業を通して、生産された商品の出来高に応じて支払われる場合
このようになっています。
厚生労働省が発表したデータによると、2018年度の平均月額工賃は――。
「16,118円」
と、なっています。
これは時給に換算すると、わずか214円です。
これは、同年度の全国の最低平均賃金の時給874円を大きく下回っています。
ですから、就労継続支援B型の事業所は、ほとんど稼げません。
あくまでも平均ですが、ウッチーが見学した事業所の中には、1ヶ月働いて5,000円くらいにしかならない場所もありました。
ただ、少しずつ、工賃はアップしているようです。
「2006年度は12,222円」
「2014年度は14,838円」
このように、少しですが、確実に工賃はアップしています。
□気になるポイント「就労継続支援B型」って利用料はかかるの?
就労継続支援B型の事業所は、障害者総合支援法にもとづいて行われます。
そのため、本人の収入によって利用料が発生する場合があるのです。
本人の収入は、障害を持つ本人と配偶者の収入の合計です。
この時、親の収入は含まれません。
基本的に、統合失調症になると、療養のために仕事を退職するか休職するのが一般的です。
そのため、多くの方が非課税世帯になります。
ですので、多くの場合で利用料は無料になります。
詳しくは下記の表をご覧ください。
世帯の収入 | 自己負担額の上限 | |
生活保護世帯 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
低所得世帯 | 市町村民税非課税世帯 | 0円 |
一般世帯1 | 市町村民税課税世帯(所得割16万円) | 9,300円 |
一般世帯2 | 上記以外 | 37,200円 |
配偶者がいて、その方が普通に働いている場合は、利用料がかかるケースがあります。
詳しくは、市区町村の障害福祉課に問い合わせてみてください。
ちなみにウッチーは、療養中は、障害年金や親の収入のみだったので、利用料はかからないと言われました。
□手続きは簡単?「就労継続支援B型」ってどうやって利用するの?
就労継続支援B型の事業所を領したいと考えたら、まずは情報を集めましょう、
基本的に下記の場所で情報を集めることができます。
- 市区町村の障害福祉課
- ハローワーク
- WEBサイト
- クリニック
まず抑えておきたいのは、市区町村の障害福祉課です。
ここ行けば、いろいろな種類のB型の事業所を教えてくれます。
また、ハローワークでも大丈夫です。
ハローワークの障害者窓口に行くと、案内してくれます。
それ以外には、WEBサイトをもっている事業所も多いので、ネットでも調べられます。
通院している場合は、クリニックでも情報を教えてくれる場合があるので、聞いてみてください。
それを踏まえて、就労継続支援B型の事業所の利用方法を見ていきましょう。
利用は次のような手順で行われます。
この流れを詳しく見ていきましょう。
- まずは通う事業所を決定します
- 市区町村の障害福祉課に行き、サービス利用をしたいと告げます
- 調査員による、生活状況の聞き取り調査を受けます
- サービス等利用計画案を作成します
- 就労継続支援B型の事業所に通うための受給者証が発行されます
- 通所開始
この流れです。
ですので、まずはしっかりした調べをして、通いたい事業所を探しましょう。
ウッチーは障害福祉課に行き、いくつか事業所をピックアップしてもらい、見学から始めました。
□ぜひ参考に!「就労継続支援B型」の3つのメリット
就労の第一歩として、就労継続支援B型の事業所はオススメです。
ウッチーは、通ってはいないのですが、実際にいくつかの事業所を見学しました。
その結果、主に3つのメリットがあると感じました。
- 自分のペースで働ける
- 少ないが「工賃」が出る
- 後のステップアップができる
この点がメリットであると思います。
1つずつ見ていきましょう。
就労継続支援B型のメリット① 自分のペースで働ける
就労継続支援B型の事業所は、非常にゆったりとしています。
実際に見学してみて、事業所の雰囲気がいいなぁと感じました。
特に、忙しすぎるということがありません。
自分のペースで無理なく働けます。
基本は週に5日通うのが理想です。
しかし、就労継続支援B型の事業所は、週に1回、1時間から始められます。
ですので、無理なく就労に向けたリハビリができるのです。
統合失調症になり、就労の向けた活動がしたいと考えた時、就労継続支援B型の事業所は、いい選択肢になるでしょう。
就労継続支援B型のメリット② 工賃が出る
就労継続支援B型は、少ないですが、工賃が出ます。
日々の居場所作りとして、グループホームやデイケアなどがあります。
しかし、このような環境では、お金はもらえません。
その点、就労継続支援B型は作業を通して、お金がもらえるのでやる気にもつながります。
もちろん、もらえる工賃は少ないのですが、仕事をしたという気分になります。
就労継続支援B型のメリット③ 後のステップアップができる
就労継続支援B型の事業所は、就職に向けたサポートもしてくれます。
最初はB型の事業所でリハビリをして、その後、一般就労をされる方もいらっしゃるのです。
例えば――。
- 面接練習
- 履歴書・職務経歴書の添削
- ビジネスマナー
などがあります。
就労に向けたサポートをしてくれるのも、優れたポイントであると言えます。
□必読推奨!「就労継続支援B型」に注意点はあるの?
ウッチーは、就労継続支援B型の事業所を見学しましたが、実際に通いませんでした。
そして、その理由がそのまま注意点につながるので、コチラで紹介します。
就労継続支援B型の事業所には次のような注意点があります
- もらえるお金は本当に少ない
- 作業内容が単調なものが多い
ウッチーはこのような理由があり、入所するのを止めたのです。
1つずつ見ていきましょう。
就労継続支援B型の注意点① もらえるお金は少ない
ウッチーは何とか一人でやっていくだけのお金がもらいたかったです。
そうなると、やはりB型の工賃では足りません。
各都道府県の最低賃金を大きく下回るので、その点はかなり注意してください。
就労の一歩として、最初は工賃がもらえるのが嬉しいのですが、徐々に物足りなくなってくるでしょう。
就労継続支援B型の注意点② 単調な作業が多い
就労継続支援B型は色々な作業をしていますが、基本的に単調な作業の連続です。
もちろん、単調な作業が悪いというわけではありません。
ただ、ウッチーはもっとやりがいを感じる仕事がしたいと感じていました。
多くのB型の施設は、値札を貼ったり、チラシを折りたたんだり、そんな作業が多いです。
これがすべてではないのですが、ウッチーが見学した事業所は単調作業ばかりでした。
ですので、仕事自体が辛くなってしまうと感じたため、ウッチーはB型を諦めました。
確かに、注意点はあるのですが、療養を終えて、本格的に就労に向けた準備をしたい方には、就労継続支援B型の事業所はあっているでしょう。
ここからステップアップして、後の一般就労につなげることもできます。
「就労継続支援B型のあくまでも通過点」
このようにして考えると、B型を効果的に使えます。
□まずは踏み出して「就労継続支援B型」で就労経験を積もう
今回は、「就労継続支援B型」の事業所について解説しました。
ウッチーは実際には通っていないのですが、いくつかの事業所を見学したのです。
その結果、自分のペースで無理なく働ける環境が整っていると感じました。
ですので、就労に向けた第一歩として、就労継続支援B型の事業所を使うのはいい選択肢です。
しかし、工賃が低いので、徐々に物足りなくなっていくでしょう。
その時は、次なる環境に進む時期がやって来たのだと考え、一般就労を目指しましょう。
最後に、本記事で紹介した内容を振り返っていきます。
- 「就労継続支援B型」について
- 「就労継続支援B型」でできること
- 「就労継続支援B型」の対象者
- 「就労継続支援B型」の工賃
- 「就労継続支援B型」の利用料
- 「就労継続支援B型」の利用方法
- 「就労継続支援B型」のメリット
- 「就労継続支援B型」の注意点
以上8つの内容でお届けしました。
いろいろな角度から情報を解説してきたので、じっくり読んでみてください。
繰り返しになりますが――。
「就労に向けた第一歩として、就労継続支援B型は最適」
であると感じます。
就労継続支援B型の事業所に通い、一般就労に向けた準備をしてみてはいかがでしょうか?
この記事が、統合失調症になり、就労継続支援B型の事業所に通いたいと考える方の参考になれば幸いです。
コメント
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