こんにちは、ウッチーです。
「統合失調症の人って、こだわりが強い傾向がある気がする」
と、そんな悩みを聞くことがあります。
結論からお話しすると――
「統合失調症の当事者は、結構物事にこだわる」
と、このような傾向があります。
ウッチー自身、細かいことにこだわるところがあるのです。
そして、時に苦労する場合もあります。
ですから、統合失調症でこだわりと持つ方の気持ちはよくわかります。
今回は、「統合失調症」と「こだわり」のテーマで、ウッチーが語ります。
この記事が、統合失調症の「こだわり」で調べている方の参考になれば幸いです。
□統合失調症の当事者はなぜこだわるのか?
- 毎日同じものを食べる
- 決まったルートしか歩かない
など、統合失調症の当事者はこだわりが強い場合が多いです。
実は、この記事を書いているウッチーもそうだったりします。
では、なぜこだわってしまうのでしょうか?
その理由は、主に4つあるとウッチーは考えます。
それについて、これから解説していきます!
統合失調症の方はなぜこだわるのか① 臨機応変な対応が難しいから
統合失調症の方は、状況を把握するのが苦手です。
そのため、融通が利かないところがあります。
その場にふさわしい態度や行動をとるのが、なかなかできないのです。
これは、物事を一定の物差しでしかとらえられないからでしょう。
だからこそ、変化を嫌い、固定化したパターンの中で生活するようになるのです。
ウッチーもなかなか融通が利かないところがあります。
統合失調症の方はなぜこだわるのか② 状況の変化に弱いから
統合失調症の方は、状況が変わると、なかなか対応できないケースがあります。
これは、新しい物事に対する状況判断や、決断力があまりないためです。
ですから、状況の変化が急激に起こると、それに対応できなくなります。
ひどく混乱してしまい、場合によってはパニックを起こすことも。
ウッチーも決まった時間の電車にしか乗れず、苦労した覚えがあります。
このような状況変化に弱いため、行動を固定化するようになります。
よって、頑なに自分のルーティーンを貫き、それがこだわりにつながるのです。
統合失調症の方はなぜこだわるのか③ 認知機能障害の影響だから
統合失調症になると、認知機能に障害が出てしまいます。
これは、陽性症状という、辛い症状を経験し、脳が疲れ切っているためです。
それにより、臨機応変な対応をすることが難しくなります。
新しい変化に慣れるまで、結構な時間がかかり、苦労してしまうのです。
ウッチーも新しい仕事が上手くできず、悩んだ時期があります。
認知機能に障害が出るため、当事者は自分のルーティーンを必死に守ろうとします。
それは、当事者自身が効率的に生きるために必要な手段なのです。
そして、その姿勢が時として「こだわり」を持った頑固な一面に見えてしまいます。
統合失調症の方はなぜこだわるのか④ 幻聴や妄想の影響があるから
統合失調症になると、「幻聴」や「妄想」が生じます。
これを主に、統合失調症の「陽性症状」と呼んでいます。
そして、「幻聴」や「妄想」が発生するから、こだわりが強くなるケースもあるのです。
例えば
- 文句を言われる幻聴が聞こえるから、行動を固定化する
- 悪口を言われていると妄想するから、決まった手順でしか動けない
などです。
ウッチーも幻聴にいろいろ言われるため、道の左側しか歩けなくなったことがありました。
幻聴や妄想が生じ、それによって、強迫観念みたいなものが生まれます。
ですので、とにかく物事にこだわりを持つようになってしまうのです。
このような4つの理由があり、統合失調症の方はこだわりを持つと、ウッチーは考えます。
□これは覚えて! 学術的な意味での統合失調症の「こだわり」の原因とは?
統合失調症の当事者が、なぜこだわるのか?
これは、上記で説明したとおりです。
では、学術的な意味での原因はあるのでしょうか?
この項目では少し専門的なお話をしていきます。
ウッチーは、専門的な意味での、統合失調症のこだわりの原因は、2つあると考えています。
それは――。
- セロトニンの調節が上手くいかないから
- 心身のストレスの影響があるから
この2つです。
それぞれ見ていきましょう。
統合失調症のこだわりの原因① セロトニン調節
セロトニンとは、ストレスに対して効能のある脳内物質のことを言います。
そして、「セロトニン」の調節が上手くいかないと、こだわりの原因になるのでは? と、言われているのです。
但し、これは現時点では、あくまで仮説であり、100%ハッキリわかっているわけではありません。
それでも、セロトニンはストレスに関係している脳内物質なので、関わりは深いのでは? と、ウッチーは考えています。
統合失調症とセロトニンの関係は、コチラの記事で詳しく解説しています↓
統合失調症のこだわりの原因② ストレス
心身のストレスがあると、発症の原因なるのでは? とも言われています。
統合失調症は、非常に強いストレスがかかってくる病気です。
そのような状態が長く続くと、統合失調症の特徴である物事を理解するのが苦手、と相まって、こだわりが強く出てしまいます。
もちろん、これもハッキリとした原因ではありません。
しかしながら、過度なストレスを抱えると、こだわりが強くなる……、ウッチーはそんな感じがしています。
学術的な意味合いでの、こだわりの原因は、上記で紹介したものが当てはまるのではないでしょうか?
あわせて参考にしてみて下さい。
□教えて欲しい! 統合失調症のウッチーはどんなこだわりがあるの?
ここまで、統合失調症の「こだわり」について詳しく解説してきました。
そして、既に紹介していますが、この記事を書いているウッチーも、結構こだわりを持っています。
あげるとキリがないので、特にこだわっている部分を、ここで紹介していきます。
ウッチーの代表的なこだわりは主に3つです。
ウッチーのこだわり① 道は左側を歩く
過去、ウッチーは道の右側の歩いている時、幻聴で「逆走してる」と言われたことがあります。
それに対抗するために、ウッチーはしばらく道の左側しか歩けなくなりました。
日本の道路は左側通行ですよね。
だから右側を歩くと逆走になってしまうのです。
もちろん、どこを歩こうが、それは歩行者の自由でしょう。
右側を歩く歩行者もたくさんいます。
しかし、ウッチーはこだわり続けて、一時期に左側しか歩けなくなりました。
ウッチーのこだわり① 15:00にコーヒーゼリーを食べる
ウッチーには、決まったルーティーンがいくつかあります。
その中で、特にこだわっていたのが、15時のおやつです。
ウッチーは必ずコーヒーゼリーを食べています。
これはメーカーにもこだわりがあるのです。
カンエツというメーカーの、寒天コーヒーゼリーになります。
このゼリーを食べないと、とにかく駄目なのです。
ですから、このゼリーがなくならないように、常に10個を程ストックしています。
家にまだたくさんあっても、なくなるのが嫌なので、ついつい買ってしまうのです。
そして、このゼリーが食べられないと、とにかくパニックになって、わめき散らしてしまう時期もありました。
ウッチーのこだわり③ 朝起きてから8:30まではスマホを見ない
ウッチーはスマホを見る時間にもこだわっています。
中でも、朝のスマホは細心の注意を払っているのです。
起きてから8:30までは、絶対にスマホは見ません。
だから、この時間に連絡があっても無視してしまいます。
この辺の融通の利かなさは、「なぜ」の項目で紹介した通りです。
とにかく8:30という数字がポイントで、これをすぎないと気持ち悪くなってしまいます。
ですから、ウッチーはスマホを見る時間もしっかり決めているのです。
□「こだわり」を持つ統合失調症の当事者を看護する場合はどうしたらいい?
統合失調症の当事者はこだわりを持つケースが多いです。
そんな当事者を前にした時、家族はどんな看護をしたらいいのでしょうか?
これは症状によって、2つにわけることができます。
それは下記のとおりです――。
- こだわりが強すぎて日常生活に影響が出る場合
- こだわりがあるが日常生活を送るには問題がない場合
この2つに分かれます。
1つずつ見ていきましょう。
こだわりを持つ統合失調症の当事者を看護する場合① 症状が強い場合
日常生活にも影響出るくらい「こだわり」が強い場合は、「強迫性障害」を併発している可能性があります。
※強迫性障害:強迫性障害とは、不適切な思考や、イメージによって、過度に不安するようになり、その苦痛を回避するために、生活に悪影響が出てしまう精神疾患
例えば――
- 汚れを過度に嫌い、とにかく手洗いをくりかえす
- 誰かに危害を加えるのではと不安になり、周囲に確認する
- 縁起をかつぐのレベルを超えた数字や言葉へのこだわり
などです。
このように日常生活に支障が出た場合は、クリニックに行って相談しましょう。
強迫性障害は、治療をすれば、改善する病気です。
強迫性障害は主に――。
- 認知行動療法
- 薬物療法
などで治療していきます。
※認知行動療法:思考や行動の癖を確認し、自分の行動パターンを整えていくことで生活のストレスを減らしていく心理療法
いずれにしても、症状が強い場合はクリニックを受診してください。
こだわりを持つ統合失調症の当事者を看護する場合② 症状が弱い場合
こだわりがあっても、それが日常生活に支障が出ないようであれば、ウッチーは問題ないと考えます。
事実、ウッチーはこだわりを持って生きていますが、普通に生活は送れるレベルです。
こんな時は――
「こだわりを長所としてとらえるといい」
です。
例えば、ウッチーのこだわりである「左側通行に徹する」を例に出しましょう。
この行為は、誰にも迷惑がかかりません。
また、車と同じ左側通行をすることで、事故のリスクを減らせるでしょう。
このようにして、そのこだわりを長所としてとらえていくのです。
8:30までスマホを見ないというこだわりも、バッテリーを無駄に使わないと、プラスにとらえています。
あくまでも、こだわりが日常生活に支障が出ていないことが条件です。
こだわりを守るあまり、パニックになるようであれば、クリニックを受診した方がいいでしょう。
□読めば納得! ウッチーの「こだわり」と現在地点
ウッチーはこだわりの強い人間です。
そのこだわりが強すぎて、苦労した覚えもあります。
そんなウッチーですが、現在はどんな生活を送っているのでしょうか?
結論からお話しすると――。
「大分、柔軟な対応をとれるようになりました」
これが答えです。
もちろん、普通の人に比べれば、まだまだ融通が利かないところが多いでしょう。
それでも、今のところ人に迷惑をかけずにやっていけています。
昔は、自分のルーティーンを崩されると、パニックを起こして混乱していました。
しかし、少しずつ折り合いをつけて、今では何とか対処できているのです。
ただ、気持ち悪さはいまだにあります。
だからこそ、かたくなにルーティーンを守り続けてしまうのでしょう。
既に紹介していますが、こだわりは時として長所にもなります。
ですので、日常生活に支障が出ないレベルのこだわりであれば、無理して治す必要はないと考えます。
そのこだわりをプラスに持っていけるようにすると、もっと楽に生きられます。
ウッチーも少しずつですが、柔軟になっています。
ですので、こだわりを持ってしまい、今は苦労していても大丈夫です。
こだわりを長所に変えていき、対処できるようになれば、自然とこだわりと折り合いが付けられるようになります。
ウッチーがそうだったのですから、あなたも絶対大丈夫です!
その点は安心してください。
□こだわりがあっても大丈夫!「統合失調症」でも前向きに生きよう
今回は「統合失調症」と、「こだわり」にスポットを当て、ウッチーが色々紹介しました。
統合失調症の当事者は、細かいことにこだわるケースが多いです。
そのこだわりが強すぎて、日常生活に支障が出る場合は、治療が必要でしょう。
しかし、そこまで強くないようであれば、あえて治す必要はないと、ウッチーは考えます。
最後に、まとめとして、今回の記事で紹介したことを振り返っていきましょう。
- 統合失調症の当事者はなぜこだわるのか?
- 統合失調症のこだわりの学術的な原因とは?
- ウッチーが持つこだわりについて
- こだわりを持つ統合失調症の当事者を看護する場合
- ウッチーのこだわりの現在地点
以上5つの内容を紹介してきました。
既に本文で紹介していますが、「こだわり」は長所に変えることができます。
もちろん、融通が利かなくて苦労する面もあるでしょう。
しかし、それも自分の個性だとしてとらえ、前向きに生きてください。
ウッチーはいまだに融通が利かない頑固者です。
それでも、普通に生活できるくらいまで回復しています。
ですから――。
「こだわりを持っているからダメだ」
などと考える必要はありません。
そのこだわりを長所に変えて、もっと楽に生きましょう。
今回はウッチーの体験談を元にお話しました。
何かのヒントになれば嬉しいです。
この記事が、統合失調症の「こだわり」で苦労している方の参考になれば幸いです。
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