こんにちは、ウッチーです。
「統合失調症になってから、勝手にカラダが動くようになったんだけど」
と、こんな悩みを抱える当事者がいらっしゃいます。
結論からお話しすると――。
「カラダが勝手に動いてしまうのは、ジスキネジアという副作用の可能性があります。これは、統合失調症のお薬を服薬すると出るケースがあるのです」
と、いうことが言えます。
今回は、実際に当事者の方にアンケートを取り、ジスキネジアの実態を調査しました。
ぜひ参考にして、統合失調症の副作用と闘っていきましょう。
本記事はこんな人にオススメ
- 統合失調症の副作用の1つ「ジスキネジア」について調べている方
- お薬を服薬しカラダがかってに動き困っている方
□最初に確認して!「ジスキネジア」ってどんな症状?
統合失調症になると、治療のために抗精神病薬を服薬します。
ですが、これを服薬していると、時として副作用が出る場合があるのです。
ジスキネジアとは、そんな副作用の1つになっています。
では、ジスキネジアとはどんな副作用なのか見てきましょう。
ジスキネジアとは?
ジスキネジアとは、自分の意志に関係なくカラダが動いてしまう症状です。
少し専門的な言い方をすると、「不随意運動」といいます。
統合失調症のお薬である、抗精神病薬を服薬すると、副作用で現れるケースがあるのです。
ジスキネジアの症状
【口周囲や顔で起こる例】
- 咀嚼、開口などの反復
- 口をすぼめる
- 歯を食いしばる
- 首が勝手に片側を向く
【四肢・体幹で起こる動きの例】
- 手をねじるような動きをする
- 立ったり座ったりを繰り返す
- 足やヒザがクネクネ動いてじっとしていられない
などの症状があります。
ちなみに、統合失調症のお薬の副作用の場合、ゆっくりと遅れて発症するケースが多いので、「遅発性ジスキネジア」と呼ばれているのです。
□みんなはどう?「ジスキネジア」が発生する割合
統合失調症になると、副作用でジスキネジアが出る場合があります。
では、この割合はどのくらいなのでしょうか?
実際に当事者の方にアンケートを取り、ジスキネジアの実態を調査してあります。
詳しくは次のグラフをご覧ください。
と、このようになっています。
- 出たことがある:40%
- 出たことがない:60%
40%の方が、ジスキネジアの経験がありました。
ですので、そこまで多い副作用ではないようです。
現在の抗精神病薬は副作用が出ないものが多くなっています。
よって、副作用が出ないとい回答される方が多いのではないでしょうか。
また、それを踏まえて、年齢層や男女の比率も調査してあります。
詳しくは次のグラフをご覧ください。
と、このようになっています。
- 男性:47%
- 女性:53%
男女の比率は大体半々といったところでしょうか。
よって、ジスキネジアは男女に関係なく発生する副作用であるといえるでしょう。
続けて、年齢層も見ていきましょう。
と、このようになっています。
- 20代:17%
- 30代:43%
- 40代:40%
アンケートを取ると、若い世代よりも、もう少し上の世代に多いことがわかりました。
遅発性ジスキネジアという言葉があるので、もしかすると、月日が経ってから、発症するケースが多いのでしょう。
よって、年齢層が上になっているのでないかと感じました。
□キチンと把握しよう!「ジスキネジア」の対策
アンケートを取ると、ジスキネジアの経験のある方は、全体の40%でした。
では、実際にこの副作用が出た当事者は、どのような対策をしているのでしょうか?
コチラもアンケートを取りまとめてあります。
詳しくは次のグラフをご覧ください。
と、このようになっています。
- 耐える・何もしない:67%
- 副作用止めを服薬する:26%
- 機能訓練を行う:7%
どうやら、多くの当事者は何もせずに耐えているようです。
副作用止めを飲むという回答は、26%と少数でした。
やはり、お薬の量が増えると、カラダへの負担にもなりますし、避ける方が多いのでしょう。
また、機能訓練という、ガムを咀嚼するという回答も見られました。
当事者の声をまとめてあるので見ていきましょう。
- 「なすがまま、急に来るので対策できない」
- 「治まるまで放置しました」
- 「当時使っていた薬を別な種類に変えた」
- 「機能訓練としてガム咀嚼の訓練を行った」
- 「治るのを待つ」
- 「口元がかくかくする症状が出ましたが数分~数十分で収まり頻繁ではないので何もしていません」
- 「副作用止めを処方してもらい、次第に減薬した」
- 「何もできなかった」
- 「企業へその旨を伝えました」
- 「頓服を服用した」
- 「病院を変えて代わりの薬を処方して貰いました」
みなさん、結構苦しんでいるようですね。
個人的には、どうしても辛い場合は、副作用止めを飲む選択肢もアリだと感じます。
自分の症状のレベルに合わせて、医師に相談してみましょう。
□やっぱり気になる!「ジスキネジア」っていつから出たの?
ジスキネジアの経験のある当事者は、いつ頃から症状を抱えているのでしょうか?
コチラも調査してあります。
詳しくは次のグラフをご覧ください。
と、このようになっています。
- 最近~3カ月前:14%
- 3ヶ月~6カ月前:22%
- 1年以上前:64%
どうやら、多くの方が1年以上ジスキネジアの症状を抱えているようです。
結構不快な副作用であるので、これは苦しいですね。
□抑えておくと使える!「ジスキネジア」が出て困ったこと
ジスキネジアは不快な副作用です。
実際にこの副作用が出て困っている当事者も多いでしょう。
そこで、どんな点が困るのか、回答してもらいました。
一体、どんな声が多くなっているのでしょうか?
- 「人目が気になる」
- 「仕事中に出たときに凄く困ります。周りに変な目で見られるからです」
- 「舌が動き回って寝付けにくかった」
- 「咀嚼ができないため食事摂取量が減少し, 体重が減少した」
- 「電車に乗っている時に出て体が言うことをきかなくなって困りました」
- 「口元が勝手に動いていることはわかっているので、わかっているのに止められない事に焦りを感じました」
- 「寝る時、人と真剣に話している時」
- 「何をしていても口や首などが動くので、周りの目が気になり外出しづらくなった。外出しても身体が勝手に動くので、楽しむどころか体力的にきつかった」
- 「不審者に思われること」
- 「飲み会でじっとしていることに苦労しました」
- 「落ち着きを無くしてしまうこと」
- 「食べ物を食べる時に噛み砕く事ができませんでした」
みなさん、色々な面で苦労されているようです。
日常生活、仕事生活など、多くの場所で困っていると回答されました。
□「ジスキネジア」という副作用を知り適切に対処しよう
今回は、統合失調症に副作用の1つ「ジスキネジア」についてまとめました。
実際に、当事者の方にアンケートを取りましたので、生の声が聞けましたね。
最後にまとめとして、本記事で紹介した内容を振り返っていきます。
- 「ジスキネジア」ってどんな症状?
- 「ジスキネジア」が発生する割合
- 「ジスキネジア」の対策
- 「ジスキネジア」っていつから出たの?
- 「ジスキネジア」が出て困ったこと
以上5つの内容でお届けしました。
ジスキネジアは不快な副作用の1つです。
アンケートを取ると、耐えるという回答が多かったですが、辛い時は副作用止めを服薬してもいいでしょう。
統合失調症のジスキネジアに関する情報は、数があまり多くないので、1つの記事にしてまとめてみました。
この記事が、統合失調症の副作用の1つである「ジスキネジア」について調べている方の参考になれば幸いです。
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