こんにちは、ウッチーです。
以前、佐久本庸介さんの「青春ロボット」という本を紹介しました。
今回は、再び佐久本庸介さんの作品をご紹介します。
その名は――。
「ドラッグカラーの空」
という作品です。
統合失調症を患う主人公が、葛藤しながら闘病生活を続け、人間として成長していく話になります。
統合失調症を患う方は、思わず共感する面もあるので、とても参考になるはずです。
それでは、早速見ていきましょう。
本記事はこんなに人にオススメ
- 統合失調症の当事者が描く小説が読みたい方
- 統合失調症の闘病の苦しみや葛藤を知りたい方
- アビリンピックという競技大会について知りたい方
□「ドラッグカラーの空」の著者 佐久本庸介さんってどんな人?
佐久本庸介さんは、山梨県甲府市出身の小説家です。
19歳の時に統合失調症を発病されました。
その後、闘病生活に入り、それと並行して創作活動を行います。
主に小説を執筆されていたようで、作品をネット上に投稿していたようです。
そんな中、第1回CRUNCH NOVELS新人賞という小説の新人賞を受賞されました。
その時の作品が「青春ロボット」です。
同作品で、2015年に作家デビューされます。
作品は親しみやすい文体であり、統合失調症の闘病生活を鮮明に描いています。
当事者だからわかる、苦しい経験などを丁寧に描写していくので、統合失調症の患者さんなら、思わず共感することも多いでしょう。
「青春ロボット」についてはコチラの記事で詳しく解説しています↓
□「ドラッグカラーの空」の主なストーリー
本作品は、全6章の構成です。
ここに序章と終章がつきます。
詳しく書いてしまうと、ネタバレになってしまうので、簡単なストーリーをご紹介。
主人公は、統合失調症を患う青年「伊知郎(いちろう)」です。
彼は、いい大人になっても働いていない環境に嫌気がさしています。
伊知郎は、デイケアという障害を患う方の施設に通っているのですが、人生に絶望しているのです。
伊知郎は、病気をバカにする弟、弐郎(じろう)や父親から、よく罵倒されています。
ですから、自分なんている意味がないと、悲観的になっているのです。
ですが、伊知郎は社会復帰を目指していきます。
そこで、障害者の技能競技大会、通称「アビリンピック」の存在を知ります。
伊知郎は、ホームページを作るために、プログラミングを学び、アビリンピックの地区大会に出場します。
伊知郎の人生はこの日から変わるはずだったのですが、色んな苦労が彼を襲います。
簡単に言うと、こんな流れのストーリーです。
□「ドラッグカラーの空」の感想 3つのよかった点

ウッチーはドラッグカラーの空を読み、いくつかよかった点があったと感じています。
それは――。
- 統合失調症を患う当事者の苦しみがわかる
- アビリンピックという競技大会について知れる
- 主人公の伊知郎の成長が楽しめる
などの点が優れていると感じました。
それぞれ1つずつ見ていきましょう。
「ドラッグカラーの空」のよかった点① 当事者の苦しみを色濃く描く
著者の佐久本庸介さんは、統合失調症を患っています。
だからこそ、作中に登場する統合失調症の主人公「伊知郎」の内面が丁寧に描かれているのです。
統合失調症は100人に1人罹患する病気であり、決して珍しくはありません。
しかしながら、まだまだ知られていない部分も多いようです。
そのため、未だに偏見が多い病気だと感じます。
事実、伊知郎は障害に理解のない弟の弐郎や父親に罵倒されています。
それでも、社会復帰を目指して活動していくのです。
特に、抗精神病薬を服薬し、その副作用で伊知郎が苦しむシーンには共感ができました。
統合失調症の患者さんが読むと、主人公の伊知郎の気持ちを感じられ、きっと共感ができるでしょう。
「ドラッグカラーの空」のよかった点② アビリンピックについて知れる
みなさんはアビリンピックという障害者の競技大会を知っているでしょうか?
ウッチーもこの本を読むまで、アビリンピックという存在を知りませんでした。
アビリンピックは、障害のある方々が日頃職場などで培った技能を競う大会です。
障害のある方々の職業能力の向上を図るのが目的になっています。
また、企業や社会一般の人々に障害のある方々に対する理解と認識を深めてもらい、その雇用の促進を図ることを目的として開催しているのです。
アビリンピックでは色んな種目があります。
なんと、40種目以上のあるのです。
例えば――。
- 時計修理
- 電気溶接
- 電子機器組立て
- タイル張り
- レストランサービス
- ウェブデザイン
このように色々な種目があり、技能を競っていくのです。
ドラッグカラーの空の主人公である伊知郎は、主にウェブデザインの種目で闘っていきます。
「ドラッグカラーの空」のよかった点③ 主人公の成長が楽しめる
本作品の主人公の伊知郎は統合失調症を患っています。
それ故に、人生に絶望しているのです。
ですが、アビリンピックという存在を知り、少しずつ変わってきます。
人はそんなに急に変われません。
それでも変わりたいという意志を持ち、努力を続ければ道は拓くのです。
伊知郎の成長が色濃く描かれているので、とても楽しめます。
統合失調症になり、絶望を感じたとしても、どこかに生きる希望は残っているのです。
ドラッグカラーの空は、そんな大切なことを教えてくれました。
以上の点がよかったと感じました。
あわせて参考にしてみてくださいね。
□「ドラッグカラーの空」の注意すべき点とは?
ドラッグカラーの空は優れた良書です。
ですが、デメリットというか注意点もあります。
それは――。
「視点が飛び飛びになるので、やや理解しにくい」
実は、この作品は主人公の伊知郎の視点で書かれているのですが、時折弟の弐郎の視点になります。
ですから、あまり小説を読み慣れていない人が読むと、混乱するかもしれません。
よって、この点は注意して読むといいのでしょう。
□統合失調症の闘病を描く「ドラッグカラーの空」はオススメの本です
今回は、佐久本庸介さんの作品「ドラッグカラーの空」をご紹介しました。
くり返しになりますが、統合失調症を闘病の苦しみを見事に描いた作品です。
統合失調症の患者さんが読んでも楽しめますし、家族の方が読んでも参考になるでしょう。
最後にまとめとして、本記事で紹介した内容を振り返っていきます。
- 「ドラッグカラーの空」の著者 佐久本庸介さんってどんな人?
- 「ドラッグカラーの空」の主なストーリー
- 「ドラッグカラーの空」の感想 3つのよかった点
- 「ドラッグカラーの空」の注意すべき点とは?
以上4つの内容でお届けしました。
統合失調症の闘病の苦しみや葛藤が色濃く描かれているので、多くの方に読んでもらいたいと感じます。
この記事が、統合失調症の闘病の苦しみや葛藤などを感じている方の、参考になれば幸いです。



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